
蔦重の実母との雪解けも束の間…。
初回放送日11月2日(日)
身上半減から店を立て直した蔦重(横浜流星)は、てい(橋本愛)の懐妊を知り、子どもの誕生を心待ちにする。一方、城中では定信(井上祐貴)が幕閣内で孤立し始めていた。
ネモロは根室だった──オロシャとの国交が動く時代
冒頭から登場した「ネモロ」は、現代の根室にあたる場所とのこと。
大黒屋光太夫の名も登場し、当時のロシア(オロシャ)との関係が描かれます。
この時代、ロシアのトップはあのエカテリーナ二世。
女帝の名にふさわしい、国際的な緊張感が漂う場面でした。
蔦重の母・つよさん、静かなる最期
つよさんの最期は、あまりに突然。
位牌と線香がいきなり現れてアナウンスされるだけ。
前回、蔦重と歌麿の「おっかさん」として雪解け。
サラッと現れて、サラッと去っていったのです。
蔦重に「クソババア」と散々言われていたのですが、情に厚い人だったようで、いろんな所から弔問客が途絶えず、思い出話に花が咲く人でした。
蔦重にとっては大きな喪失ですが、その痛みを表に出さない姿に、彼の成長がにじみます。
久々に駿河屋さんとりつさんが登場。
なんとこの二人も、つよさんの弔問に来ていたのです。
そのついでに、歌麿への仕事の依頼もするのです。
入銀3両で話がつくあたり、どこまでも現実的。
それでも女将のりつさんからは、「つよさんへの香典」として、最初に値切った金額にプラス1両分の色を付けてくれたということになりました。
吉原×錦絵、金と芸術の駆け引き
歌麿の人気は絶頂。注文が殺到し、もはや一人では描ききれないほど。
弟子に描かせるということも嫌がっていたのに、受け入れざるを得なくなります。
結果、歌麿に描かれた美人の本人に会いたい人が行列をなし、高額の料金を払うようになっていきます。
人気商売に価格が高騰するのは今の時代も変わらないところですが、値段が上がることに激怒したのは、まさかのお武家様だったわけです。
この時期は町人文化が豊かで、お武家様の方がカツカツの生活をしていたわけですから、ちょっと人気が出た看板娘が提供するというだけで、お茶やせんべいの値段が普段の10倍以上になるというのは受け入れがたかったんだろうなと思います。
結局のところは、アマチュアはダメだけれどプロならOKということで落ち着きます。
つまりは江戸市中の看板娘はダメ。
でも、吉原の女郎ならばOKっていう感じなんですよね。
おていさんの懐妊、そして「お口巾着」再び!
指圧をするおていさん、夫婦仲はすっかり円満。
そして、なんとご懐妊!
あの名台詞「お口巾着」も飛び出し、久々におてい節が炸裂しました。
つよさんの生まれ変わりのようなタイミングでの新しい命が芽生えたのです。
蔦重もおていさんも、喜びはひとしおです。
物語の終盤、衝撃の展開。
蔦重と歌麿は縁切りの話に……?
歌麿は売れっ子になっているのに、蔦重に良いように使われていると西村屋さんから入れ知恵されちゃったんですよね。
もちろん歌麿は最初は蔦重に寄り添うつもりだったのでしょうが、思わぬハードワークとプライドが錯綜してしまったかなと思います。

母を失い、妻に新しい命が宿り、蔦重の人生は大きくうねり始めました。
義兄弟、歌麿と縁起りなのでしょうか?
次回も楽しみです。
各話リスト

今までのお話の感想を書いています。
たまに蘊蓄も追加しています。
よろしかったらどうぞ。
第1話「ありがた山の寒がらす」
第2話「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸」
第3話「千客万来『一目千本』」
第4話「『雛形若菜』の甘い罠」
第5話「蔦(つた)に唐丸因果の蔓(つる)」
第6話「鱗(うろこ)剥がれた『節用集』」
第7話「好機到来『籬(まがき)の花』」
第8話「逆襲の『金々先生』」
第9話「玉菊燈籠恋の地獄」
第10話「『青楼美人』の見る夢は」
第11話「富本、仁義の馬面」
第12話「俄(にわか)なる『明月余情』」
第13話「お江戸揺るがす座頭金」
第14話「蔦重瀬川夫婦道中」
第15話「死を呼ぶ手袋」
第16話「さらば源内、見立は蓬莱(ほうらい)」
第17話~乱れ咲き往来の桜
第18話「歌麿よ、見徳(みるがとく)は一炊夢(いっすいのゆめ)」
第19話「鱗(うろこ)の置き土産」
第20話「寝惚(ぼ)けて候」
第21話「蝦夷桜上野屁音(えぞのさくらうえののへおと)」
第22話「小生、酒上不埒(さけのうえのふらち)にて」
第23話「我こそは江戸一利者(えどいちのききもの)なり」
第24話・げにつれなきは日本橋
第25話・灰の雨降る日本橋
第26話・三人の女
第27話・願わくば花の下にて春死なん
第28話・佐野世直大明神
第29話・江戸生蔦屋仇討(えどうまれつたやのあだうち)
第30話・人まね歌麿
第31話・我が名は天
第32話・新之助の義
第33話・打壊演太女功徳(うちこわしえんためのくどく)
第34話・ありがた山とかたじけ茄子(なすび)
第35話・間違凧文武二道(まちがいだこぶんぶのふたみち)
第36話・鸚鵡(おうむ)のけりは鴨(かも)
第37話・地獄に京伝
第38話・地本問屋仲間事之始
第39話・白河の清きに住みかね身上半減(しんしょうはんげん)
第40話・尽きせぬは欲の泉
第41話・歌麿筆美人大首絵
関連書籍一覧

ドンドン追記していきます。
私も精読中。
また、感想の方も上げて行きますのでお楽しみに!
各話リスト

今までのお話の感想を書いています。
たまに蘊蓄も追加しています。
よろしかったらどうぞ。
第1話「ありがた山の寒がらす」
第2話「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸」
第3話「千客万来『一目千本』」
第4話「『雛形若菜』の甘い罠」
第5話「蔦(つた)に唐丸因果の蔓(つる)」
第6話「鱗(うろこ)剥がれた『節用集』」
第7話「好機到来『籬(まがき)の花』」
第8話「逆襲の『金々先生』」
第9話「玉菊燈籠恋の地獄」
第10話「『青楼美人』の見る夢は」
第11話「富本、仁義の馬面」
第12話「俄(にわか)なる『明月余情』」
第13話「お江戸揺るがす座頭金」
第14話「蔦重瀬川夫婦道中」
第15話「死を呼ぶ手袋」
第16話「さらば源内、見立は蓬莱(ほうらい)」
第17話~乱れ咲き往来の桜
第18話「歌麿よ、見徳(みるがとく)は一炊夢(いっすいのゆめ)」
第19話「鱗(うろこ)の置き土産」
第20話「寝惚(ぼ)けて候」
第21話「蝦夷桜上野屁音(えぞのさくらうえののへおと)」
第22話「小生、酒上不埒(さけのうえのふらち)にて」
第23話「我こそは江戸一利者(えどいちのききもの)なり」
第24話・げにつれなきは日本橋
第25話・灰の雨降る日本橋
第26話・三人の女
第27話・願わくば花の下にて春死なん
第28話・佐野世直大明神
第29話・江戸生蔦屋仇討(えどうまれつたやのあだうち)
第30話・人まね歌麿
第31話・我が名は天
第32話・新之助の義
第33話・打壊演太女功徳(うちこわしえんためのくどく)
第34話・ありがた山とかたじけ茄子(なすび)
第35話・間違凧文武二道(まちがいだこぶんぶのふたみち)
第36話・鸚鵡(おうむ)のけりは鴨(かも)
第37話・地獄に京伝
第38話・地本問屋仲間事之始
第39話・白河の清きに住みかね身上半減(しんしょうはんげん)
第40話・尽きせぬは欲の泉
第41話・歌麿筆美人大首絵
関連書籍一覧

ドンドン追記していきます。
私も精読中。
また、感想の方も上げて行きますのでお楽しみに!

