
江戸中期の大河ドラマ、思わずゾッとする裏話満載!?
執筆陣が一気に筆を置く中、蔦重とおせいさんは自分たちの手で物語を紡ぐしかなく…。
贅沢な羊羹や老中・松平定信のケチぶり。
歴史の光と影が入り混じる、少し生臭い江戸の世界に迫ります。
(37)地獄に京伝
蔦重(横浜流星)は抱えの戯作者らが去る中、政演(古川雄大)に執筆を依頼するが…。一方、改革を進める定信(井上祐貴)は中洲の取り壊し、大奥への倹約などを実行する。
執筆陣がいなくなる!
春町先生の死にビビり、執筆陣が一気に書かなくなってしまうという恐ろしい状況になりました。
前回、筆をおくことを決めていながら、接待で気をよくして「もう一度書く」と言っていた喜三二先生でさえ、挨拶もなく消えてしまいました。
(再登場はないのでしょうか?)
喜三二先生は今回の大河では第1話からちょこっとだけ顔を出すということで役者の尾美としのりさんの名前を冠して「オーミーを探せ」ということで話題をさらっていました。
これで出てこないというのも時代の趨勢にあらがえなかったということで現実的な演出かなとも思いました。
さて、誰も書いてくれない。
書いてくれても吹っ掛けられる。
おまけに裏切られる。
もう、自分で書くしかないという所に行きつく、蔦重と蔦重の妻のおせいさん。
一応、本と言う形には出来たもの、「売れる」と言う所にはなかなかいきません。
行き過ぎた倹約は何も生み出さない
ひっ迫する幕府の財政を鑑みて、倹約するのは結構なことなのですが、老中・越中守、松平定信はやり過ぎ感を感じましたね。
大奥での羊羹にまでケチを付けだすわけです。
「大奥の台所で作ったらいいじゃん!外で発注しなくても良いよね」というのが越中守の言い分。
でも、そんな事をしたら、今まで羊羹を収めていた業者の仕事がなくなるわけです。
それで生活をしていた人は立ち行かなくなります。
勿論、職人やその家族の生活もです。
生活できなくなった人のための支援のインフラがあるわけでもないのに、これはダメだなと思いました。
更に、贅沢な羊羹にケチを付けた相手が大崎と言う女性。
この女性、今まで邪魔な人間を毒殺してきた実行犯です。
あの、白眉毛の老中、先代の上様、その上様の世継ぎまで死なせてきています。
この首謀者が生田斗真君だったわけです。
私はまさか、「大崎に越中守が毒殺されるのか?」と思いましたが、今回はそうはなりませんでした。
(注意:史実では毒殺はされていません)
大河ドラマオリジナルの展開がどうなるか分かりませんので、この先はどうなるんでしょうね。

江戸中期の豊かな時代の話のはずなのですが、なんだかこう生臭い話ばかりでちょっとしんどくなってきました。
おまけ~放送後のアンケート結果
いつも、アンケートにご参加ありがとうございます。
今回は過度の倹約令で右往左往する姿が描かれました。
1位:先生方ビビって黄表紙を書けない!
2位:蔦重、先生を軽~く見下す(笑)
3位:老女・大崎クビ???
4位:お金に転ぶ先生
各話リスト

今までのお話の感想を書いています。
たまに蘊蓄も追加しています。
よろしかったらどうぞ。
第1話「ありがた山の寒がらす」
第2話「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸」
第3話「千客万来『一目千本』」
第4話「『雛形若菜』の甘い罠」
第5話「蔦(つた)に唐丸因果の蔓(つる)」
第6話「鱗(うろこ)剥がれた『節用集』」
第7話「好機到来『籬(まがき)の花』」
第8話「逆襲の『金々先生』」
第9話「玉菊燈籠恋の地獄」
第10話「『青楼美人』の見る夢は」
第11話「富本、仁義の馬面」
第12話「俄(にわか)なる『明月余情』」
第13話「お江戸揺るがす座頭金」
第14話「蔦重瀬川夫婦道中」
第15話「死を呼ぶ手袋」
第16話「さらば源内、見立は蓬莱(ほうらい)」
第17話~乱れ咲き往来の桜
第18話「歌麿よ、見徳(みるがとく)は一炊夢(いっすいのゆめ)」
第19話「鱗(うろこ)の置き土産」
第20話「寝惚(ぼ)けて候」
第21話「蝦夷桜上野屁音(えぞのさくらうえののへおと)」
第22話「小生、酒上不埒(さけのうえのふらち)にて」
第23話「我こそは江戸一利者(えどいちのききもの)なり」
第24話・げにつれなきは日本橋
第25話・灰の雨降る日本橋
第26話・三人の女
第27話・願わくば花の下にて春死なん
第28話・佐野世直大明神
第29話・江戸生蔦屋仇討(えどうまれつたやのあだうち)
第30話・人まね歌麿
第31話・我が名は天
第32話・新之助の義
第33話・打壊演太女功徳(うちこわしえんためのくどく)
第34話・ありがた山とかたじけ茄子(なすび)
第35話・間違凧文武二道(まちがいだこぶんぶのふたみち)
第36話・鸚鵡(おうむ)のけりは鴨(かも)
関連書籍一覧

ドンドン追記していきます。
私も精読中。
また、感想の方も上げて行きますのでお楽しみに!