べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜第30話・人まね歌麿

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(30)人まね歌麿 - 大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」
蔦重(横浜流星)は歌磨(染谷将太)に自分ならではの絵を求めるが、歌麿は描き方に苦しむ。定信(井上祐貴)は、治済(生田斗真)から公儀の政に参画しないかと誘われ…。

(30)人まね歌麿
初回放送日:2025年8月10日
蔦重(横浜流星)は歌磨(染谷将太)に自分ならではの絵を求めるが、歌麿は描き方に苦しむ。定信(井上祐貴)は、治済(生田斗真)から公儀の政に参画しないかと誘われ…。

歌麿の過去は分かっていないので全部創作

今回の放送で改めて感じたのは、「歌麿」という人物像がいかに創作に支えられているかということです。実際の史実では彼のプライベートや過去はほとんど分かっていません。だからこそ、脚本家の想像力が存分に発揮され、私たちは“ひとりの人間・歌麿”を大河の中で追体験しているわけです。

史実が少ないからこその自由さ

「事実がほとんど伝わっていない」というのは、物語を作る上で大きなリスクでもあり、チャンスでもあると思います。
今回描かれた“自分らしい絵を見つけられない歌麿”の姿も、史実ではなく創作。しかし、芸術家なら誰もが直面する葛藤としてリアルに響いてきました。

時代背景との巧みな融合

さらにすごいと感じるのは、こうした創作の部分が、当時の時代背景や文化としっかり噛み合っていること。
災害に苦しむ庶民、貧困と格差、価値観のぶつかり合い。そうした江戸の現実の中に、歌麿の心の揺れが溶け込んでいて、創作でありながら「本当にありそう」と思わせてくれるのです。

政治と芸術 ― 二つのドラマ

今回も政治の場面では、定信と治済の駆け引きが描かれました。芸術と政治というまったく異なる世界で、それぞれが「自分の道」を選ばされていく姿は、とても対照的で見応えがあります。

感想まとめ

史実に乏しい歌麿の人生を、脚本が大胆に肉付けしている。それなのに不思議とリアリティがあるのは、時代背景や人々の生活を丁寧に描き込んでいるから。
創作と史実が見事に融合していることこそ、この大河ドラマの最大の魅力だと思います。

グレース
グレース

来週、歌麿はどんな「自分だけの絵」に辿り着くのか。政治の舞台で定信がどう動くのか。
ますます楽しみになってきました。

おまけ~アンケート結果

放送後のアンケートにご協力いただいた皆様。ありがとうございます。
1位:歌麿、石燕の元へ!
2位:利根川、決壊!!!
3位:知保の方、復讐開始!
4位:田沼意次、金策に揺れる

各話リスト

グレース
グレース

今までのお話の感想を書いています。
たまに蘊蓄うんちくも追加しています。
よろしかったらどうぞ。

第1話「ありがた山の寒がらす」
第2話「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸」
第3話「千客万来『一目千本』」
第4話「『雛形若菜』の甘い罠」
第5話「蔦(つた)に唐丸因果の蔓(つる)」
第6話「鱗(うろこ)剥がれた『節用集』」
第7話「好機到来『籬(まがき)の花』」
第8話「逆襲の『金々先生』」
第9話「玉菊燈籠恋の地獄」
第10話「『青楼美人』の見る夢は」
第11話「富本、仁義の馬面」
第12話「俄(にわか)なる『明月余情』」
第13話「お江戸揺るがす座頭金」
第14話「蔦重瀬川夫婦道中」
第15話「死を呼ぶ手袋」
第16話「さらば源内、見立は蓬莱(ほうらい)」
第17話~乱れ咲き往来の桜
第18話「歌麿よ、見徳(みるがとく)は一炊夢(いっすいのゆめ)」
第19話「鱗(うろこ)の置き土産」
第20話「寝惚(ぼ)けて候」
第21話「蝦夷桜上野屁音(えぞのさくらうえののへおと)」
第22話「小生、酒上不埒(さけのうえのふらち)にて」
第23話「我こそは江戸一利者(えどいちのききもの)なり」
第24話・げにつれなきは日本橋
第25話・灰の雨降る日本橋
第26話・三人の女
第27話・願わくば花の下にて春死なん
第28話・佐野世直大明神
 

関連書籍一覧

グレース
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ドンドン追記していきます。
私も精読中。
また、感想の方も上げて行きますのでお楽しみに!

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