べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺・第23話「我こそは江戸一利者(えどいちのききもの)なり」

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商売の安全策を取った蔦重に親父の雷が???
誰袖花魁は松前藩を篭絡へ…。

(23)我こそは江戸一利者なり - 大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」
蔦重(横浜流星)が手掛けた狂歌の指南書などが売れ、耕書堂は大注目の本屋に。一方、誰袖(福原遥)は、直接オロシャと取り引きするよう廣年(ひょうろく)を口説くが…。

(23)我こそは江戸一利者なり
初回放送日:2025年6月15日
蔦重(横浜流星)が手掛けた狂歌の指南書などが売れ、耕書堂は大注目の本屋に。一方、誰袖(福原遥)は、直接オロシャと取り引きするよう廣年(ひょうろく)を口説くが…。

駿河屋の親父の激しい怒り

蔦重の養父である駿河屋の親父さんが、「蔦重が調子に乗っている」と、いつも激しい怒りをぶつけます。
それこそ蔦重が血を流すほど殴り、階段落としもかなり激しめでした。
これに怒った理由は、蔦重が「仕事を選ぶようになった」からかなと思いました。

ふじ女将と蔦重の変化

駿河屋の親父様は、これまでも蔦重をぶん殴り、階段落としをしてきました。
それを女将の「ふじ」さんが蔦重を気遣う、というのが今までの流れでしたが、今回はすごかった。
今までは、どんな仕事でも厳しくてもやってみるというチャレンジ精神旺盛な蔦重でしたが、「割に合わないかも」という算段が先に立ってしまい、せっかくの仕事を断ろうとしたわけです。
ここで怒れる駿河屋の親父様も大したもので、蔦重をずっと見守ってきているんだなと思いました。

江戸から地方への販路と蔦重の決断

蔦重の本はよく売れていますが、江戸市中にとどまります。
これを地方に持って行くには、地方を回る商人たちの力が必要なわけです。
江戸で面白いと思った本を地方に持って行って売りさばいていく。
これで販路を獲得する、ということですね。
そのルートが蔦重にはないわけですが、それでも「江戸では売れているから」という理由で、危ない橋は渡らないように蔦重自身が安全策を取ったのだろうと思います。

ですが、結局は江戸から地方への販路を獲得するために、吉原から江戸の日本橋に出店することを決意します。
これからはどうなるんでしょうね。

吉原の差別と屈辱

吉原は相変わらず、下に見られています。
吉原と縁のあった人の葬儀に出るわけなのですが、事前に何度も確認していたにもかかわらず、一般の人たちは吉原の人間と同席するのを嫌がります。
これも吉原側も重々承知しているからこその事前確認なわけですが、その場になると、下座のムシロの上に座らされるわけです。
何でも格下に見られて、さすがの吉原の忘八たちもムカついているわけですね。
大河の演出だとは思いますが、その庭先のムシロの上に座っているところに雨が降ってきて、屈辱感がさらに増すわけです。

「女郎」という言葉の時代背景

この大河ドラマでは一貫して「女郎」という言葉が使われます。
今の時代では差別的な要素を含んでいそうな気がします。
私も気になって調べてみたのですが、この時代には遊女や花魁のすべてを「女郎」と呼ぶのが一般的だったということだそうです。
大きなくくりとして「女郎」があり、その中に「花魁」がいるという形です。
なるほどと思いつつ、こういう言葉の変遷は説明がなければちょっと難しいなと思いました。
時代考証としては正しいのですが、説明が長くなるので割愛されがちなんでしょうね。
テロップでも良いから、説明が欲しいなと思います。

花魁の誇りと物語の展開

ですから、冒頭で誰袖花魁が松前藩の藩主に「女郎!」と侮蔑的に言われるものの、花魁側が歯牙にもかけず、あえて「あなたと一緒にいたい」と思わせて涙を浮かべるという演出になるのです。
花魁にしてみれば、それくらい言われることは分かっているのです。
「でも、そんな私とあなたは一緒にいたいんでしょ?」とでも言いたげな風情が、とても吉原一流の花魁らしくて良かったです。
これで抜け荷(密貿易)の裏側に迫り、幕府も巻き込んでいくという展開になっていくと思いますが、どうなるでしょう?
楽しみです。

おまけ~アンケート結果

放送後のアンケート結果です。
いつもご協力ありがとうございます。
1位2位が同率。
3位4位も同率でした。

1位・2位
蔦重、調子に乗って階段落ちで重症
蔦重、日本橋へ出店
3位・4位
蔦重の妻になる「てい」は出会う前から対立???
蔦重、源内先生の後釜?

各話リスト

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今までのお話の感想を書いています。
たまに蘊蓄うんちくも追加しています。
よろしかったらどうぞ。

第1話「ありがた山の寒がらす」
第2話「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸」
第3話「千客万来『一目千本』」
第4話「『雛形若菜』の甘い罠」
第5話「蔦(つた)に唐丸因果の蔓(つる)」
第6話「鱗(うろこ)剥がれた『節用集』」
第7話「好機到来『籬(まがき)の花』」
第8話「逆襲の『金々先生』」
第9話「玉菊燈籠恋の地獄」
第10話「『青楼美人』の見る夢は」
第11話「富本、仁義の馬面」
第12話「俄(にわか)なる『明月余情』」
第13話「お江戸揺るがす座頭金」
第14話「蔦重瀬川夫婦道中」
第15話「死を呼ぶ手袋」
第16話「さらば源内、見立は蓬莱(ほうらい)」
第17話~乱れ咲き往来の桜
第18話「歌麿よ、見徳(みるがとく)は一炊夢(いっすいのゆめ)」
第19話「鱗(うろこ)の置き土産」
第20話「寝惚(ぼ)けて候」
第21話「蝦夷桜上野屁音(えぞのさくらうえののへおと)」
第22話「小生、酒上不埒(さけのうえのふらち)にて」
第23話「我こそは江戸一利者(えどいちのききもの)なり」
第24話・げにつれなきは日本橋
第25話・灰の雨降る日本橋
第26話・三人の女
第27話・願わくば花の下にて春死なん
第28話・佐野世直大明神
 

関連書籍一覧

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ドンドン追記していきます。
私も精読中。
また、感想の方も上げて行きますのでお楽しみに!

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