(9)遠くの国
https://www.nhk.jp/p/hikarukimie/ts/1YM111N6KW/episode/te/YXW8NKGLQ4/
初回放送日:2024年3月3日
東三条殿に入った盗賊の正体は直秀(毎熊克哉)ら散楽一座だった。道長(柄本佑)の命で検非違使に引き渡される。一方、直秀らの隠れ家を訪ねていたまひろ(吉高由里子)は盗賊仲間と勘違いされ、獄に連行される。宮中では、花山天皇(本郷奏多)と義懐(高橋光臣)の関係が悪化し、代わって道兼(玉置玲央)が信頼を得始めていた。その頃、兼家(段田安則)を看病する詮子(吉田羊)を思いもよらぬ事態が待ち受けていた。
直秀退場
散楽の「直秀」は道長宅の右大臣家に盗賊として入り、捕縛されて鳥刑にされてしまいます。
つまり、死んでしまいます。
いきなりですが、驚きました。
直秀、ここで退場するとは思いませんでした。
平安時代は刑罰としての死刑はなかった事になっていますが、これは貴族に対してだけの話です。
「鳥辺野」という地名で分かるようにここで亡骸を鳥に食べさせて死体を始末するという手法がとられています。
何度も烏(からす)がクローズアップされていましたが、まさにこの烏たちが死体を食べて処理するという事なのです。
まひろと道長は素手で直秀の為に土を掘って弔いますが。
本来ならまともに埋葬される事もなかったからです。
タイトルの「遠くの国」はどこかに旅立つという事ではなくて死んでしまうという意味でした
兼家、やっぱり正気だった!
兼家がお勤め中に倒れたまでは本当でしたが、途中で気が付いて正気でした。
安倍晴明が祈祷した時に正気に戻ったので晴明にだけ相談していたのです。
こういう点でも陰陽師の安倍晴明が政治の権力を持っていた事が分かりますね。
もちろん、陰陽道が信じられていたという前提はありますが、晴明自身も政治に非常に詳しくて人心操作に優れていたと言えると思います。
花山天皇の女御の忯子が懐妊中に亡くなってしまった事は本当だし、その後、花山天皇が嘆き暮らしたのも本当。
また、花山天皇が自分のコネクションで本来は能力のないものを高位に据えてしまった為に政治が混とんとしてしまったのも本当。
そんな事が重なると「花山天皇」の在位が不都合であった事も重なったのだと思います。
安倍晴明は自分自身が権力の座に就くことが目的ではありませんから影の権力者として時勢を見ていたのかなと感じました。
花山天皇の次は詮子の子供
道長パパの兼家は娘の子供を天皇にしたいのです。
でも、実はこの時点で兼家の他の娘も天皇の子供を産んでいます。
超子(長女)と言います。
詮子(次女)にとっても姉に当たります。
*兼家の子供はたくさんいるので正確には娘も他にいますが、便宜上、長女、次女としておきます。
姉の子供の方が年上ですが、まずは詮子の子供が即位してその後に超この子供が即位します。
兼家は自分の娘を天皇に嫁がせてその子供を天皇にして権力を持とうとしている事が分かると思います。
最終的に兼家は自分の孫が二人も天皇になりました。
詮子は腰を抜かすほど驚く
兼家がもう起きないと思って詮子は「源の後ろ盾がある」ことを兼家にささやきますが、その瞬間、兼家は目を覚まします。
「ギャ~~~!」と腰を抜かさんほどに驚く詮子。
今まで家の中では「女御様」と格上対応だった詮子はここで立場が逆転してしまった感じです。
言う事を聞かなかったら、お前の子供は天皇になれないくらいの勢いです。
怖いですね。
もう、上座も下座もありません。
一列に並んでいます。
でも、ここからまた二転三転あるのだと思います。
三兄弟と詮子の4人が兼家を囲みますが、道兼だけが事情を知っていたので誇らしげです。
この時に、道兼が自分で傷をつけた腕を兄弟たちにも見せて花山天皇を騙している事も自信満々に披露します。
ここで解説のアナウンスが「胡散臭そうに道兼を観る詮子たち」となっています。
音声切り替えで聞く事が出来ますので、よろしかったらご確認ください。
次回予告ではいよいよ花山天皇を出家させる策略が決行されます。
三兄弟のそれぞれは道兼(次男)は花山天皇を出家へ。
道隆(長男)と道長(三男)は三種の神器をこっそり持って行く。
おまけに闇夜に行われ、実行の主導権は安倍晴明というなかなか見所満載のようです。
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放送リスト
第1回「約束の月」 – 2024年1月7日
第2回「めぐりあい」 – 2024年1月14日
第3回「謎の男」 – 2024年1月21日
第4回「五節の舞姫」 – 2024年1月28日
第5回「告白」 – 2024年2月4日
第6回「二人の才女」 – 2024年2月11日
第7回「おかしきことこそ」 – 2024年2月18日
第8回「招かれざる者」 – 2024年2月25日
第9回「遠くの国」 – 2024年3月3日
第10回「月夜の陰謀」 – 2024年3月10日
第11回「まどう心」 – 2024年3月17日
第12回「思いの果て」 – 2024年3月24日
第13回「進むべき道」 – 2024年3月31日
第14回「星落ちてなお」 – 2024年4月7日
第15回「おごれる者たち」 – 2024年4月14日
第16回「華の影」 – 2024年4月21日
第17回「うつろい」 – 2024年4月28日
第18回「岐路」 – 2024年5月5日
第19回「放たれた矢」 – 2024年5月12日
第20回「望みの先に」 – 2024年5月19日
第21回「旅立ち」 – 2024年5月26日
第22回「越前の出会い」 – 2024年6月2日
第23回「雪の舞うころ」 – 2024年6月9日
第24回「忘れえぬ人」 – 2024年6月16日
第25回「決意」 – 2024年6月23日
第26回「いけにえの姫」 – 2024年6月30日
第27回「宿縁の命」 – 2024年7月14日
第28回「一帝二后」 – 2024年7月21日
第29回「母として」 – 2024年7月28日
第30回「つながる言の葉」 – 2024年8月4日
第31回「月の下で」- 2024年8月18日
第32回「誰がために書く」- 2024年8月25日
第33回「式部誕生」- 2024年9月1日
第34回「目覚め」-2024年9月8日
第35回「中宮の涙」-2024年9月15日
第36回「待ち望まれた日」-2024年9月22日
第37回「波紋」-2024年9月29日
第38回「まぶしき闇」-2024年10月6日
第39回「とだえぬ絆」-2024年10月13日
第40回「君を置きて」-2024年10月20日
第41回「揺らぎ」-2024年10月27日
第42回「川辺の誓い」-2024年11月3日
第43回「輝きののちに」-2024年11月10日
登場人物が書いた本
源氏物語
ネット配信はこちら
キャスト一覧
主要キャスト一覧
まひろ/紫式部 (むらさきしきぶ) 吉高 由里子
藤原 道長 (ふじわらのみちなが) 柄本 佑
藤原 為時 (ふじわらのためとき) 岸谷 五朗
ちやは 国仲 涼子
藤原 惟規 (ふじわらののぶのり) 高杉 真宙
藤原 兼家 (ふじわらのかねいえ) 段田 安則
時姫 (ときひめ) 三石 琴乃
藤原 道隆 (ふじわらのみちたか) 井浦 新
藤原 道兼 (ふじわらのみちかね) 玉置 玲央
藤原 詮子 (ふじわらのあきこ) 吉田 羊
高階 貴子 (たかしなのたかこ) 板谷 由夏
ききょう/清少納言 (せいしょうなごん) ファーストサマーウイカ
安倍 晴明 (あべのはるあきら) ユースケ・サンタマリア
源 倫子 (みなもとのともこ) 黒木 華
源 明子 (みなもとのあきこ) 瀧内 公美
藤原 実資 (ふじわらのさねすけ) 秋山 竜次
藤原 公任 (ふじわらのきんとう) 町田 啓太
藤原 斉信 (ふじわらのただのぶ) 金田 哲
藤原 行成 (ふじわらのゆきなり) 渡辺 大知
源 俊賢 (みなもとのとしかた) 本田 大輔
源 雅信 (みなもとのまさのぶ) 益岡 徹
藤原 穆子 (ふじわらのむつこ) 石野 真子
藤原 頼忠 (ふじわらのよりただ) 橋爪 淳
藤原 宣孝 (ふじわらののぶたか) 佐々木 蔵之介
藤原 定子 (ふじわらのさだこ) 高畑 充希
藤原 彰子 (ふじわらのあきこ) 見上 愛
藤原 伊周 (ふじわらのこれちか) 三浦 翔平
円融天皇 (えんゆうてんのう) 坂東 巳之助
花山天皇 (かざんてんのう) 本郷 奏多
一条天皇 (いちじょうてんのう) 塩野 瑛久
直秀 (なおひで) 毎熊 克哉
赤染衛門 (あかぞめえもん) 凰稀 かなめ
乙丸 (おとまる) 矢部 太郎
百舌彦 (もずひこ) 本多 力
いと 信川 清順
藤原 道綱 (ふじわらのみちつな) 上地 雄輔
藤原 寧子 (ふじわらのやすこ) 財前 直見
藤原 隆家 (ふじわらのたかいえ) 竜星 涼
さわ 野村 麻純
絵師 (えし) 三遊亭 小遊三
藤原 忯子 (ふじわらのよしこ) 井上 咲楽
藤原 義懐 (ふじわらのよしちか) 高橋 光臣
三条天皇 (さんじょうてんのう) 木村 達成
藤原 顕光 (ふじわらのあきみつ) 宮川 一朗太
朱 仁聡 (ヂュレンツォン) 浩歌
周明 (ヂョウミン) 松下 洸平
藤原賢子(ふじわらのかたこ)南 沙良
あかね / 和泉式部(いずみしきぶ)泉 里香
敦康親王(あつやすしんのう)片岡千之助
双寿丸(そうじゅまる)伊藤健太郎
スタッフ一覧
脚本 : 大石静
語り : 伊東敏恵
副音声解説 : 宗方脩
タイトルバック映像 : 市耒健太郎
題字・書道指導 : 根本知
制作統括 : 内田ゆき、松園武大
プロデューサー : 大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー : 川口俊介
演出 : 中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろう、原英輔、佐原裕貴 ほか
時代考証 : 倉本一宏
風俗考証 : 佐多芳彦
建築考証 : 三浦正幸
芸能考証 : 友吉鶴心
平安料理考証 : 井関脩智
所作指導 : 花柳寿楽
衣装デザイン・絵画指導 : 諫山恵実