(13)進むべき道
https://www.nhk.jp/p/hikarukimie/ts/1YM111N6KW/episode/te/ZPM89MR483/
初回放送日:2024年3月31日
4年が過ぎ、道隆(井浦新)の娘・定子(高畑充希)が、元服してわずか20日後の一条天皇(柊木陽太)に入内する。道隆たち中関白家が絶頂期を迎え、兼家(段田安則)の後継争いが始まろうとしていた。一方、為時(岸谷五朗)は官職を得られず、貧しい暮らしが続くまひろ(吉高由里子)。ある日、さわ(野村麻純)と出かけた市で揉め事に巻き込まれる。文字が読めずに騙された親子を助けようとするまひろだったが・・・
幼い帝と定子
冒頭で帝の元服の後、定子と伊周がじゃれ合っています。
伊周が書いたラブレターを定子が見つけて両親に持って行くというなかなか面白いシーンです。
ここで定子役と伊周役は大人の役者さんが演じられていますが、この時点で定子は12歳か13歳。
伊周も10代後半のはずです。
まあ、大人がやると思えば変な感じがしますが、この年代の子供たちにはありがちな話です。
役者さんの演技だけでは分からないのでテロップに年齢を入れてくれたらいいのになと思います。
帝も即位してから元服です。
帝になってから4年でやっと成人式を迎えるくらい「幼い帝」だったのです。
ここでやっと定子が入内しますが、成人した天皇が奥さんを迎える事が出来たという事なのです。
幼い帝には周りには大人しかいませんでしたから、定子が来てやっと子供の遊びができる人がやってきたのです。
(それでも定子は帝より3歳上です)
ただし、帝は子供の頃から母親の実家の兼家の家で育てられたも同然で、その時に既に定子とは会う機会もあったのではないかと思います。
ここからは私の勝手な想像ですが、幼い帝と定子はお互いに初恋だったんじゃないかなと思います。
幼い帝がかくれんぼをしていて皇太后である母の詮子がやってきたときに嬉しそうに
「定子とかくれんぼをしておりました」
と、報告する様はこの先の二人の事を思うと涙が出てきました。
道長は二人の妻に子供が!
まひろに振られた足で倫子の元に走った道長はもう彰子という女の子を授かっています。
(この女の子が後の彰子中宮で、今の帝に入内します)
年齢的に定子と彰子は20歳くらい離れているはずなのですが、このドラマではもう少し年齢が近い感じになるんでしょうね。
この同じ帝にこれだけ年齢差のあるお后が入内する事ももう違和感があります。
おまけにこのお后同士は「いとこ」でもあり、お后と帝も「いとこ」という事になります。
何とも近い血縁の中で権力争いがあったということです。
道長のもう一人の妻、源明子にも子供が出来ます。
この時点で性別不明ですが、源明子は兼家への呪詛を諦めていません。
道長に頼んで兼家に接近、持っていた扇をせしめて呪詛開始です。
妊娠中にそんな事をやったら罰が当たりそうですが、そんな事はお構いなしです。
実兄にすら止められますが、実行します。
兼家は認知に?
兼家の言動が定かではなくなりました。
もう、そろそろお迎えが来そうな感じです。
でも、兼家は自分の子孫の盤石な繁栄を「政」(まつりごと)としてから死ぬつもりです。
ここで、また安倍晴明登場です。
安倍晴明が連れて来る従者の男性は小柄な役者さんが演じられています。
この人は花山天皇が出家する際に、扉の前を通ったと言った男性です。
実はこの人は今昔物語の中では安倍晴明の「式神」という事になっています。
これは憎い演出ですね!
何となく「式神」である事を匂わせるためにこの役者さんを置いたという事ではないでしょうか?
宣孝おじさん、清少納言に笑われるネタ披露!
御嶽詣(みたけもうで)に行ったという宣孝おじさん。
まあ、これが派手な黄色の衣装です。
宣孝曰く、「派手な身なりでないと神様の目に留まらないから」という理由だそうですが、これがのちに清少納言の枕草子に書かれる事になります。
(はっきり言うと「場をわきまえぬダサい男」くらいに書かれます)
宣孝おじさんはまひろの夫になる人なので、そこはお察しください。
職探しのまひろを倫子は気遣う
父が官職に就けず、まひろが職探しをしていると聞いて、道長を婿に迎えた倫子はまひろを家に招待します。
自分に仕えないかと申し出までしてくれますが、まひろは「職があった」と嘘ををついて辞退します。
この時に倫子さまの長女、彰子とも対面します。
将来まひろはこの彰子に仕える事になります。
更に、倫子は道長が大事に取ってある漢詩の文をまひろに見せます。
「どんな意味なのか?」「女性が書いたものでないか?」と倫子はまひろの意見を聞きます。
倫子にしてみれば自分には文もくれなかったのに妾の源明子には文を送っていたのかと疑念を持ったのです。
まさか、目の前のまひろのものとは思わずに…。
いつか、まひろが書いたものとバレそうな気がしますけれどね。
円融院はいずこ
幼い帝に付きっきりの皇太后の詮子ですが、これで権力を掌握していると言ってもよいのでしょう。
でも、よく考えたら引退したと言っても円融院はまったく出てこなくなりましたね。
お気に入りの女御だった公任の姉を伴って隠居の身を甘んじているのでしょうかね?
全く、息子にも会えず、政権にも関わる事もなく、隠匿生活なのでしょうかね?
次回はとうとう兼家が身罷りそうです。
政権交代はうまくいくのでしょうか?
楽しみです。
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次の回⇒光る君へ~第14回~星落ちてなお
放送リスト
第1回「約束の月」 – 2024年1月7日
第2回「めぐりあい」 – 2024年1月14日
第3回「謎の男」 – 2024年1月21日
第4回「五節の舞姫」 – 2024年1月28日
第5回「告白」 – 2024年2月4日
第6回「二人の才女」 – 2024年2月11日
第7回「おかしきことこそ」 – 2024年2月18日
第8回「招かれざる者」 – 2024年2月25日
第9回「遠くの国」 – 2024年3月3日
第10回「月夜の陰謀」 – 2024年3月10日
第11回「まどう心」 – 2024年3月17日
第12回「思いの果て」 – 2024年3月24日
第13回「進むべき道」 – 2024年3月31日
第14回「星落ちてなお」 – 2024年4月7日
第15回「おごれる者たち」 – 2024年4月14日
第16回「華の影」 – 2024年4月21日
第17回「うつろい」 – 2024年4月28日
第18回「岐路」 – 2024年5月5日
第19回「放たれた矢」 – 2024年5月12日
第20回「望みの先に」 – 2024年5月19日
第21回「旅立ち」 – 2024年5月26日
第22回「越前の出会い」 – 2024年6月2日
第23回「雪の舞うころ」 – 2024年6月9日
第24回「忘れえぬ人」 – 2024年6月16日
第25回「決意」 – 2024年6月23日
第26回「いけにえの姫」 – 2024年6月30日
第27回「宿縁の命」 – 2024年7月14日
第28回「一帝二后」 – 2024年7月21日
第29回「母として」 – 2024年7月28日
第30回「つながる言の葉」 – 2024年8月4日
第31回「月の下で」- 2024年8月18日
第32回「誰がために書く」- 2024年8月25日
第33回「式部誕生」- 2024年9月1日
第34回「目覚め」-2024年9月8日
第35回「中宮の涙」-2024年9月15日
第36回「待ち望まれた日」-2024年9月22日
第37回「波紋」-2024年9月29日
第38回「まぶしき闇」-2024年10月6日
第39回「とだえぬ絆」-2024年10月13日
第40回「君を置きて」-2024年10月20日
第41回「揺らぎ」-2024年10月27日
第42回「川辺の誓い」-2024年11月3日
第43回「輝きののちに」-2024年11月10日
登場人物が書いた本
源氏物語
ネット配信はこちら
キャスト一覧
主要キャスト一覧
まひろ/紫式部 (むらさきしきぶ) 吉高 由里子
藤原 道長 (ふじわらのみちなが) 柄本 佑
藤原 為時 (ふじわらのためとき) 岸谷 五朗
ちやは 国仲 涼子
藤原 惟規 (ふじわらののぶのり) 高杉 真宙
藤原 兼家 (ふじわらのかねいえ) 段田 安則
時姫 (ときひめ) 三石 琴乃
藤原 道隆 (ふじわらのみちたか) 井浦 新
藤原 道兼 (ふじわらのみちかね) 玉置 玲央
藤原 詮子 (ふじわらのあきこ) 吉田 羊
高階 貴子 (たかしなのたかこ) 板谷 由夏
ききょう/清少納言 (せいしょうなごん) ファーストサマーウイカ
安倍 晴明 (あべのはるあきら) ユースケ・サンタマリア
源 倫子 (みなもとのともこ) 黒木 華
源 明子 (みなもとのあきこ) 瀧内 公美
藤原 実資 (ふじわらのさねすけ) 秋山 竜次
藤原 公任 (ふじわらのきんとう) 町田 啓太
藤原 斉信 (ふじわらのただのぶ) 金田 哲
藤原 行成 (ふじわらのゆきなり) 渡辺 大知
源 俊賢 (みなもとのとしかた) 本田 大輔
源 雅信 (みなもとのまさのぶ) 益岡 徹
藤原 穆子 (ふじわらのむつこ) 石野 真子
藤原 頼忠 (ふじわらのよりただ) 橋爪 淳
藤原 宣孝 (ふじわらののぶたか) 佐々木 蔵之介
藤原 定子 (ふじわらのさだこ) 高畑 充希
藤原 彰子 (ふじわらのあきこ) 見上 愛
藤原 伊周 (ふじわらのこれちか) 三浦 翔平
円融天皇 (えんゆうてんのう) 坂東 巳之助
花山天皇 (かざんてんのう) 本郷 奏多
一条天皇 (いちじょうてんのう) 塩野 瑛久
直秀 (なおひで) 毎熊 克哉
赤染衛門 (あかぞめえもん) 凰稀 かなめ
乙丸 (おとまる) 矢部 太郎
百舌彦 (もずひこ) 本多 力
いと 信川 清順
藤原 道綱 (ふじわらのみちつな) 上地 雄輔
藤原 寧子 (ふじわらのやすこ) 財前 直見
藤原 隆家 (ふじわらのたかいえ) 竜星 涼
さわ 野村 麻純
絵師 (えし) 三遊亭 小遊三
藤原 忯子 (ふじわらのよしこ) 井上 咲楽
藤原 義懐 (ふじわらのよしちか) 高橋 光臣
三条天皇 (さんじょうてんのう) 木村 達成
藤原 顕光 (ふじわらのあきみつ) 宮川 一朗太
朱 仁聡 (ヂュレンツォン) 浩歌
周明 (ヂョウミン) 松下 洸平
藤原賢子(ふじわらのかたこ)南 沙良
あかね / 和泉式部(いずみしきぶ)泉 里香
敦康親王(あつやすしんのう)片岡千之助
双寿丸(そうじゅまる)伊藤健太郎
スタッフ一覧
脚本 : 大石静
語り : 伊東敏恵
副音声解説 : 宗方脩
タイトルバック映像 : 市耒健太郎
題字・書道指導 : 根本知
制作統括 : 内田ゆき、松園武大
プロデューサー : 大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー : 川口俊介
演出 : 中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろう、原英輔、佐原裕貴 ほか
時代考証 : 倉本一宏
風俗考証 : 佐多芳彦
建築考証 : 三浦正幸
芸能考証 : 友吉鶴心
平安料理考証 : 井関脩智
所作指導 : 花柳寿楽
衣装デザイン・絵画指導 : 諫山恵実