べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺~第16話「さらば源内、見立は蓬莱(ほうらい)」

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グレース
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江戸の天才・平賀源内。
大河ドラマで描かれた獄死までの真実とは?
源内先生の最終回でした。

源内先生の最終回

今日は源内先生の最終回でした。
もうサブタイトルが「さらば源内」だし、タイトルからしてネタバレでしたね。

獄死という史実と、その描かれ方

源内先生が獄死したことは史実なのですが、ここがどう脚色されるかが興味津々な話でした。

源内先生の自由な発想とエレキテル

源内先生は自由人なので、いろんなものに手を出しています。
エレキテルも、源内先生が発明したというよりは、外国の製品を手に入れて、それをブラッシュアップしたものです。
電気で病気が治るなんてことはなかったので、「インチキ」と言われたことが最初のケチのつけ所だったわけですが、当時はプラセボのような効果もあったのではないかと推測します。
だからこそ、欲しい人にとっては「いくら出しても欲しいモノ」であった一方で、「高すぎる」ことが問題になったであろうことも考えられます。

大河ドラマで描かれた田沼意次との関係

この辺が大河ドラマでは如実に表現されていたと思います。
田沼意次との関係も、お金と取引がメインです。
「面白いモノ」「面白いこと」を次々と出してくる源内と、それをバックアップするスポンサーとしての田沼意次。
蔦重に詰め寄られて「言えないことは山ほどある」という田沼意次。
多額のお金が動いている源内のアイディアと、それに乗っかってきた田沼意次。
表に出せない、二人だけの話もあったということですね。
それが政治的なことだったり、裏取引だったりと、いろいろだったのでしょう。

失われていく正気と孤独

田沼意次にも、源内先生にも、第三者に付け入られる隙があったのですね。

序盤から、源内先生は明らかに正気を失っています。
住んでいた家を追われ、無料で貸してくれるという人の所に転がり込みます。
「無料で貸してくれる」と言いながら、かなりの立派な家です。
そんな家も、どうも【訳あり】のようです。
訳ありの家には出入りしている自称・煙草屋がいて、この人が源内先生によからぬ薬物を提供しているような感じもします。

そして獄死へ…

とうとう、史実と同じように獄死してしまう源内先生。
獄中にある源内先生をこっそり田沼意次が訪ね、本当のことを聞き出そうとするシーンが印象的でした。
正気を失った源内先生は感情的で、幻覚まで見るような状況です。
そんな源内に、田沼意次はかなり踏み込みますが、もう源内にはきちんと話せる様子はありません。

引き取られなかった遺体と、蔦重の弔い

源内先生が獄死してしまったあとは、罪人として亡くなったために、遺体を引き取ることもできません。
蔦重は、平賀源内のアイディアを継承するということで、10冊以上の本をいっぺんに出版することで弔うことになります。

現実の源内とその行方

現実的にも、平賀源内の遺体がどうなったかは諸説あるようで、墓碑は『解体新書』の杉田玄白たちが建てていますが、そこに遺体が葬られているかどうかは分からないそうです。
大人気で江戸中期どころか現代にまでそのアイディアが受け継がれる源内も、当時は「出る杭は打たれる」ほどの才能だったのかなと思いました。

最高の源内先生に感謝

それにしても、素敵な源内先生でした。
演じられた安田顕さん。
この方の源内先生が、一番好きです!

各話リスト

グレース
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今までのお話の感想を書いています。
たまに蘊蓄うんちくも追加しています。
よろしかったらどうぞ。

第1話「ありがた山の寒がらす」
第2話「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸」
第3話「千客万来『一目千本』」
第4話「『雛形若菜』の甘い罠」
第5話「蔦(つた)に唐丸因果の蔓(つる)」
第6話「鱗(うろこ)剥がれた『節用集』」
第7話「好機到来『籬(まがき)の花』」
第8話「逆襲の『金々先生』」
第9話「玉菊燈籠恋の地獄」
第10話「『青楼美人』の見る夢は」
第11話「富本、仁義の馬面」
第12話「俄(にわか)なる『明月余情』」
第13話「お江戸揺るがす座頭金」
 

関連書籍一覧

グレース
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ドンドン追記していきます。
私も精読中。
また、感想の方も上げて行きますのでお楽しみに!

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