
いきなりネタバレになりますが、ある人が消されたかのように亡くなってしまいます。
再審請求に当たり、あったはずの証拠が出てきません。
いつも通り、法律の分からない言葉を説明してから感想にうつります。

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不見当とは?
👉 存在・保管されているはずの証拠の所在が現在確認できない状態
- 証拠があった記録はある
- しかし現物が確認できない
- 原因は確定していない

よく似た言葉で比較すると分かりやすいかと思います
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 不見当 | 所在不明 |
| 紛失 | なくした |
| 滅失 | 消滅・破壊 |
| 廃棄 | 捨てた |
| 不存在 | 最初から無い |

「不見当」とする事で一生懸命探したけれど見つかりませんでしたと言えなくもないのです。
👉 「不見当」= 証拠は存在した記録があるのに、現物確認ができない状態
(刑事裁判では証拠評価に大きく影響する可能性あり)

裁判所主導の職権主義(しょっけんしゅぎ)って?

裁判官が真相解明の中心になる裁判のことです。
他にも色々ありますが、今回のドラマに関してのみ考えていきます。
- 証人を呼ぶ(当事者が申請していなくても)
- 証拠提出を命じる
- 当事者へ質問する
- 審理の方向を決める
- 必要な調査を指示する

検察が証拠を出し渋るようなことがある場合、
裁判官主導で証拠提出を命じることが出来るわけです。
なぜ職権主義が必要かということ、冤罪防止や真相究明などがあります。
既に確定した刑罰であっても新しい証拠や科学捜査の発展で覆ることは十分に考えられるからです。

感想

安堂裁判官の父、結城が死亡と言う結末になりました。
一体何が起こったのでしょう?
「前を向いて歩くんだぞ」
冒頭で、安堂裁判官の父・結城が息子にかけた言葉です。
これは単に「前を見て転ばないように歩きなさい」という行動の意味だけではなく、自分の人生を前向きに生きろというメッセージが重ねられているように感じました。
再審請求審において、最も重要な物的証拠が検察側から提出されません。
犯人とされた秋葉が使用していたホームビデオのテープが、「不見当」とされているのです。
裁判当時、証拠の一つとして扱われていた以上、本来は検察側で保管されているはずのもの。
しかし結果は「不見当」。
つまり、懸命に探したが見つからないという意味です。
再審請求審では、裁判官・弁護士・検察官が向き合って審理を進めますが、この状況では検察側が非常に厳しい立場に置かれます。
当時存在していたはずの証拠が、今は存在しないと言われてしまうのですから。

ここで採られたのが、裁判所主導の職権主義でした。
再審請求には証拠が不可欠です。
たとえ25年前のビデオテープであっても、現在の解析技術なら当時は分からなかった事実が明らかになる可能性があります。
しかし、その証拠は出てこない。
そこで裁判所自らが動き、裁判官も調査に関与して新たな証拠を探すという異例の展開になります。
事件がメディアで報じられたことで、多くの情報提供が寄せられます。
その多くは虚偽情報でしたが、安堂裁判官はある一通に注目します。
そこには
「前橋一家殺人事件の真実が明らかになることを願っています」
という文言が添えられていました。
同封されていたのは、地方のタウン誌。
そこには、自治体の防犯活動を手伝っていたITエンジニア・羽鳥朋世さんの訃報記事が掲載されていました。
一見、事件とは無関係に見える記事。
しかし何か引っかかるものを感じた安堂裁判官は、独自に調査を開始します。

現実の再審請求が認められるケースは、大きく分けて二つあると考えられます。
新しい証拠が発見される
真犯人が判明する
この二つは似ているようで、結末が異なります。
新証拠の場合は、有罪とされた人物が犯人ではなかったと分かること。
一方、真犯人が見つかる場合は、無実の人が裁かれた上に、本当の犯人が長年野放しにされていたことを意味します。

調査の結果、タウン誌の記事から驚くべき事実が浮かび上がります。
防犯講習会を主催していた人物が、参加者の財産状況を把握し、それを利用して強盗を繰り返していた可能性があるというのです。
さらに、この人物こそが再審請求事件の真犯人ではないかという疑いまで浮上します。
もしそれが事実なら、あまりにも恐ろしい話です。
前橋一家殺人事件を起こしても捕まらなかったことで、「何をしても許される」と思い込み、25年間も犯罪を続けていたことになります。

そして、新証拠がそろい始めた矢先、衝撃的な出来事が起こります。
安堂裁判官の父・結城は、息子の主治医である精神科医・山路先生に面会を求めますが、会うことはできません。
その後、山路先生が電話をかけると、近くから着信音が聞こえてきます。
結城は倒れ、そのまま亡くなっていたのでした。

安堂裁判官の父、ここで何者かに粛清された???
物語はさらに不穏な空気を帯びます。
口封じのために検察側に殺されたのではないか――そう疑ってしまうほど意味深な終わり方でした。
死体安置所で父と対面する安堂裁判官。

そこで私はふと思いました。
新証拠としてタウン誌を送った人物は、もしかすると父・結城だったのではないか。
「前橋一家殺人事件の真実が明らかになることを願っています」
その言葉を添えて――。
冒頭の「前を向いて歩くんだぞ」という言葉も、振り返ってみると、まるで遺言のように響いてきます。
皆さんは、どのように感じましたか?
📅放送一覧(全8回)

📺 登場人物(ドラマ版)& 役者
🧑⚖️ 主要キャスト(裁判所・法廷関係)
| 登場人物(役名) | 役者(キャスト) | 役割・備考 |
|---|---|---|
| 安堂清春(あんどう きよはる) | 松山ケンイチ | 裁判官・特例判事補(主人公) |
| 小野崎乃亜(おのざき のあ) | 鳴海唯 | 弁護士 |
| 落合知佳(おちあい ちか) | 恒松祐里 | 判事補(裁判所職員) |
| 津村綾乃(つむら あやの) | 市川実日子 | 執行官 |
| 門倉茂(かどくら しげる) | 遠藤憲一 | 部長判事(安堂の上司) |
| 八雲恭子(やくも きょうこ) | 山田真歩 | 主任書記官 |
| 荻原朝陽(おぎわら あさひ) | 葉山奨之 | 書記官 |
| 古川真司(ふるかわ しんじ) | 山崎樹範 | 検察官(検察側) |
| 結城英俊(ゆうき ひでとし) | 小木茂光 | 最高検察庁・次長検事 |
👪 周囲の人物(家族・関係者)
| 登場人物 | 役者 | 関係 |
|---|---|---|
| 安堂朋子(あんどう ともこ) | 入山法子 | 安堂清春の母 |
| 山路薫子(やまじ かおるこ) | 和久井映見 | 精神科医・安堂の診断医・支援者 |
⚖️ その他の登場人物
| 登場人物 | 役者 | 備考 |
|---|---|---|
| 穂積英子 | 山本未來 | 人権派弁護士 |
| 吉沢亜紀 | 齋藤飛鳥 | 再審を求める関係者 |

📚原作リンク
| タイトル | 主要テーマ | 電子書籍 |
|---|---|---|
| テミスの不確かな法廷 | 発達障害を抱える裁判官の成長と人間ドラマ | あり |
| テミスの不確かな法廷 再審の証人 | 冤罪再審裁判と衝撃の展開 | あり |

