光る君へ~36回~待ち望まれた日

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源氏物語・現代訳5選&コミック2選

(36)待ち望まれた日 - 大河ドラマ「光る君へ」
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(36)待ち望まれた日
初回放送日:2024年9月22日
一条天皇(塩野瑛久)の中宮・彰子(見上愛)がついに懐妊。宮中が色めきだつ中、まひろ(吉高由里子)は彰子から、天皇に対する胸の内を明かされる。一方、清少納言(ファーストサマーウイカ)は、まひろが道長(柄本佑)の指示で物語を書いたことを知り、伊周(三浦翔平)にある訴えをする。出産が近づくにつれて不安を抱える彰子に、頼りにされるまひろ。他の女房らに嫉妬されつつ、道長から新たな相談を受け…

中宮彰子、いきなり出産!

先週、めでたく結ばれたばかりの一条天皇と中宮彰子ですが、さっそく今週は懐妊→出産となりました。
速い展開でしたね。
まあ、ドラマなので、その辺はご愛敬です。
ただ、皇后定子の遺児の敦康親王はちょっと心配なのです。
自分は中宮の本当の子供ではない事をちゃんと知っています。
中宮様に本当の子供が出来たら今までのように仲良くしてもらえないかも…。
そんな健気な一面が垣間見えます。
でも、中宮彰子は自分が帝の御渡りがなかった時からずっと一緒にいた敦康親王をとても大切に思っていました。
敦康親王が中宮彰子を思うように、中宮彰子も敦康親王を思っていたのです。

史実として、中宮彰子が産んだ子供が皇后定子の遺児の敦康親王を差し置いて東宮(皇太子)になります。
ですが、この時に異議を唱えたのは中宮彰子自身だったのです。
自分の産んだ子供よりも皇后定子の産んだ敦康親王が東宮になるべきだと父の道長に対してハッキリと言ったのです。
(中宮彰子の意見は通りませんでした)

中宮彰子に漢籍を教える藤式部(まひろ)

中宮彰子は帝に気に入られたいと一生懸命です。
藤式部が漢籍や漢文にとても詳しいので何故かと尋ねます。
まひろは父の為時が漢文学者である事を話します。
父が弟の為に漢文を教えていた傍らで聞いていた自分の方がよく理解した事も正直に話します。
中宮彰子は帝が皇后定子を気に入っていたのも漢文や漢籍に通じていた事を知っています。
自分も皇后定子さまのように帝と仲良くなりたいという一心でした。
その気持ちは純粋なもので中宮彰子は人払いをして藤式部からレクチャーを受けるほどでした。

紫式部日記でも中宮彰子が「内緒で漢文を教えてほしい」というシーンがあります。
ここでは、既に他の女房達に「学のある事を鼻にかけている」と何かと嫌味を言われている事を知っていたので紫式部の立場を気遣っていると読み取られることの方が多いと思います。
大河では「帝には内緒で」というニュアンスが強いように感じました。

帝が繰り返し例に出していた「貞観政要」はこちら。解説本をお勧めします

出産シーンはものすごいモノでした。


出産は「血の穢れ」があるので内裏では出来ません。
そこで里帰りして出産するわけですが、いくら近所とは言っても中宮の品格を保ちながら里帰りするわけですから、大変です。
勿論正装して、儀式もあったでしょう。
牛車であろうが輿であろうが、身重のまま移動するわけです。
これは大変な作業でした。
出産は物の怪や穢れを祓うために高僧や阿闍梨がたくさんいます。
祈祷も、これ以上ないくらいの大規模なものです。

この模様も「紫式部日記」にはかなり詳細に書かれていて「あの道長さまでさえ必死に拝んでいる」という描写もありました。

当時は出産に物忌みや祓いなどは付き物だったので、大袈裟でもなくて力のある貴族であれば、どんなにお金がかかってもあれくらいの祈祷はしたのだと思います。

ここで、皇后定子を対比してみると良く分かると思います。
皇后定子が出産したのは大きな後ろ盾である父が亡くなって、兄や弟が失脚した後です。
つまり、里帰りする所もなく、あんまり関係のない貴族の家での出産となりました。

清少納言の書いた「枕草子」でも、皇后さまの出産とは思えないくらい質素なものです。
弓祓いの儀式をするのは伊周・隆家の兄弟だけで他に従者もいたわけではなさそうでした。
そんな中で清少納言は最後まで皇后定子に付き従ったのでしょうね。
同じく、一条天皇の后でありながら、その待遇は雲泥の差だったと言えます。

清少納言(ききょう)まひろの書いた物語を知る

久しぶりに清少納言の登場です。
噂の物語を書いたのが越前の守の娘だと知ります。
つまり、まひろの事です。
皇后定子の兄・伊周から、帝が擦り切れるくらい何度も読んだ「枕草子」ではなくて、まひろの書いた物語を読んでいるという事を初めて知るのです。
大好きな皇后定子さまの事を忘れさせたその物語を伊周に頼んで自分も読みたいと申し出るのです。

まひろと道長、不倫疑惑???

まひろの厚遇ぶりに面白くないのは中宮彰子に仕える他の女房達です。
悪口のネタには事欠きません。
一番のネタは「左大臣と怪しい」という事でした。
いわゆる不倫疑惑です。
こうなれば、口さがない女房達には最高の悪口のネタになります。
これが過ぎてしまったようで今まで好意的だった赤染衛門や道長の嫡妻の倫子さまにも疑惑の目を向けられてしまう事になります。

グレース
グレース

赤染衛門が藤式部(まひろ)に道長との関係を尋ねるところで今回は終わりました。

紀行:土御門殿

紀行は倫子さまの家で中宮彰子の実家の土御門殿です。
ものすごく大きなお屋敷だった事が残っている図面などで分かっていますが、その当時の建物自体は残っていません。
焼失した後に再建され、今もその名残を観る事が出来ます。
今は京都御苑の中にあります。

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放送リスト

第1回「約束の月」 – 2024年1月7日
第2回「めぐりあい」 – 2024年1月14日
第3回「謎の男」 – 2024年1月21日
第4回「五節の舞姫」 – 2024年1月28日
第5回「告白」 – 2024年2月4日
第6回「二人の才女」 – 2024年2月11日
第7回「おかしきことこそ」 – 2024年2月18日
第8回「招かれざる者」 – 2024年2月25日
第9回「遠くの国」 – 2024年3月3日
第10回「月夜の陰謀」 – 2024年3月10日
第11回「まどう心」 – 2024年3月17日
第12回「思いの果て」 – 2024年3月24日
第13回「進むべき道」 – 2024年3月31日
第14回「星落ちてなお」 – 2024年4月7日
第15回「おごれる者たち」 – 2024年4月14日
第16回「華の影」 – 2024年4月21日
第17回「うつろい」 – 2024年4月28日
第18回「岐路」 – 2024年5月5日
第19回「放たれた矢」 – 2024年5月12日
第20回「望みの先に」 – 2024年5月19日
第21回「旅立ち」 – 2024年5月26日
第22回「越前の出会い」 – 2024年6月2日
第23回「雪の舞うころ」 – 2024年6月9日
第24回「忘れえぬ人」 – 2024年6月16日
第25回「決意」 – 2024年6月23日
第26回「いけにえの姫」 – 2024年6月30日
第27回「宿縁の命」 – 2024年7月14日
第28回「一帝二后」 – 2024年7月21日
第29回「母として」 – 2024年7月28日
第30回「つながる言の葉」 – 2024年8月4日
第31回「月の下で」- 2024年8月18日
第32回「誰がために書く」- 2024年8月25日
第33回「式部誕生」- 2024年9月1日
第34回「目覚め」-2024年9月8日
第35回「中宮の涙」-2024年9月15日
第36回「待ち望まれた日」-2024年9月22日
第37回「波紋」-2024年9月29日
第38回「まぶしき闇」-2024年10月6日
第39回「とだえぬ絆」-2024年10月13日
第40回「君を置きて」-2024年10月20日
第41回「揺らぎ」-2024年10月27日
第42回「川辺の誓い」-2024年11月3日
第43回「輝きののちに」-2024年11月10日

登場人物が書いた本

光る君へ~登場人物が書いた本一覧

源氏物語

源氏物語・現代訳5選+コミック2選

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キャスト一覧

主要キャスト一覧
まひろ/紫式部 (むらさきしきぶ)   吉高 由里子
藤原 道長 (ふじわらのみちなが)   柄本 佑
藤原 為時 (ふじわらのためとき)   岸谷 五朗
ちやは   国仲 涼子
藤原 惟規 (ふじわらののぶのり)   高杉 真宙
藤原 兼家 (ふじわらのかねいえ)   段田 安則
時姫 (ときひめ)   三石 琴乃
藤原 道隆 (ふじわらのみちたか)   井浦 新
藤原 道兼 (ふじわらのみちかね)   玉置 玲央
藤原 詮子 (ふじわらのあきこ)   吉田 羊
高階 貴子 (たかしなのたかこ)   板谷 由夏
ききょう/清少納言 (せいしょうなごん)   ファーストサマーウイカ
安倍 晴明 (あべのはるあきら)   ユースケ・サンタマリア
源 倫子 (みなもとのともこ)   黒木 華
源 明子 (みなもとのあきこ)   瀧内 公美
藤原 実資 (ふじわらのさねすけ)   秋山 竜次
藤原 公任 (ふじわらのきんとう)   町田 啓太
藤原 斉信 (ふじわらのただのぶ)   金田 哲
藤原 行成 (ふじわらのゆきなり)   渡辺 大知
源 俊賢 (みなもとのとしかた)   本田 大輔
源 雅信 (みなもとのまさのぶ)   益岡 徹
藤原 穆子 (ふじわらのむつこ)   石野 真子
藤原 頼忠 (ふじわらのよりただ)   橋爪 淳
藤原 宣孝 (ふじわらののぶたか)   佐々木 蔵之介
藤原 定子 (ふじわらのさだこ)   高畑 充希
藤原 彰子 (ふじわらのあきこ)   見上 愛
藤原 伊周 (ふじわらのこれちか)   三浦 翔平
円融天皇 (えんゆうてんのう)   坂東 巳之助
花山天皇 (かざんてんのう)   本郷 奏多
一条天皇 (いちじょうてんのう)   塩野 瑛久
直秀 (なおひで)   毎熊 克哉
赤染衛門 (あかぞめえもん)   凰稀 かなめ
乙丸 (おとまる)   矢部 太郎
百舌彦 (もずひこ)   本多 力
いと   信川 清順
藤原 道綱 (ふじわらのみちつな)   上地 雄輔
藤原 寧子 (ふじわらのやすこ)   財前 直見
藤原 隆家 (ふじわらのたかいえ)   竜星 涼
さわ   野村 麻純
絵師 (えし)   三遊亭 小遊三
藤原 忯子 (ふじわらのよしこ)   井上 咲楽
藤原 義懐 (ふじわらのよしちか)   高橋 光臣
三条天皇 (さんじょうてんのう)   木村 達成
藤原 顕光 (ふじわらのあきみつ)   宮川 一朗太
朱 仁聡 (ヂュレンツォン)   浩歌
周明 (ヂョウミン)   松下 洸平
藤原賢子(ふじわらのかたこ)南 沙良
あかね / 和泉式部(いずみしきぶ)泉 里香
敦康親王(あつやすしんのう)片岡千之助
双寿丸(そうじゅまる)伊藤健太郎

スタッフ一覧

脚本 : 大石静
語り : 伊東敏恵
副音声解説 : 宗方脩
タイトルバック映像 : 市耒健太郎
題字・書道指導 : 根本知
制作統括 : 内田ゆき、松園武大
プロデューサー : 大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー : 川口俊介
演出 : 中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろう、原英輔、佐原裕貴 ほか
時代考証 : 倉本一宏
風俗考証 : 佐多芳彦
建築考証 : 三浦正幸
芸能考証 : 友吉鶴心
平安料理考証 : 井関脩智
所作指導 : 花柳寿楽
衣装デザイン・絵画指導 : 諫山恵実

「光る君へ」記事一覧

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