(26)いけにえの姫
初回放送日:2024年6月30日災害が続く都をまたも大地震が襲った。まひろ(吉高由里子)は、夫となった宣孝(佐々木蔵之介)の財で家を修繕し、生計を立てていた。道長(柄本佑)は、安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)から、この天変地異を治めるためには道長の娘・彰子(見上愛)を入内させるしかないと進言される。心労から体調を崩した一条天皇(塩野瑛久)は、譲位して定子(高畑充希)と暮らしたいと行成(渡辺大知)に相談。それを聞いた道長は…
https://www.nhk.jp/p/hikarukimie/ts/1YM111N6KW/episode/te/XRP7GY1LK9/
まひろと宣孝
夫婦として結ばれたまひろと宣孝ですが、いきなりのすれ違いです。
まひろの手紙を自慢して他の女に見せた宣孝。
まひろにしてみればプライベートで自分で書いたものを宣孝が他の女に見せたのです。
面白い訳がありません。
今までの手紙を全部返さないと二度と会わないと揉め始めます。
宣孝にも「そういう所が左大臣に嫌われたのでは?」と言われ、本当にそこから宣孝の足は遠のいてしまうのです。
いけにえの姫
帝はやはり中宮・定子の所に通い続けます。
それがもとで政治はおろそかになったままです。
次々に来る災害と民衆が命を落としていく様子を知った帝はさすがに責任を感じて退位しようかという思いに駆られます。
ですが、行成たちの説得により思いとどまります。
そして、ここで災難を食い止めるために入内する事になったのが道長の娘・彰子という事になります。
「いけにえの姫」とは道長の娘の彰子という事になります。
厄災を鎮めるための縁起を担いでの入内という事になっていますが、道長のごり押しであった事は必定です。
この時点で彰子は今で言うと小学生くらいです。
いかに幼くてモノを分かっていないかという事は仕方のない事だという事です。
帝はそれでも中宮・定子を離さない
帝(一条天皇)の中宮・定子への寵愛は止まりません。
とうとう秘密裏に中宮を内裏に連れてくるほどになりました。
ここで新しい命を授かる事になるのですが、ここで生まれてくる子供が「男か女」かは大問題です。
また、一度は出家して本来なら内裏に入る事を許されていない中宮が産んだ子供を親王として認めるかどうかもここからは大問題になります。
世継ぎ問題につながるからです。
安倍晴明の暗躍
安倍晴明は裏事情をよく知っている人物です。
陰陽師という立場にはありますが、彼はやはり学識が高く、人の裏事情にも通じていたので「政治の黒幕」であり「実質的な権力者」であったであろうと思います。
日食:天文学
災害:気象学
呪詛:陰陽道(貴族たちが相談に来るので裏事情を分かっている)
もう、これだけあれば、現実的には敵はいません。
この時期のすべてを網羅していている安倍晴明にしてみると本当は少し先の事を予見するのは難しくなかったのです。
あの道長でさえ、安倍晴明に全部相談するのです。
やはり神がかりなところと言えば、中宮の出産は「男皇子」である事を当てた事です。
そこはフィクションが入っているとは言っても陰陽師らしい予言でした。
ですが、これらも帝が中宮の元に通っている時期を知っていれば、そこから計算する事が出来ますし、兼家の時は安倍晴明自身が兼家に直接相談されているのです。
やはり、安倍晴明の情報収集能力や学識の高さがあってこその「陰陽道」であったと思われます。
清少納言にとって定子さまは太陽
中宮・定子の身分は帝の寵愛の上に成り立っています。
職御曹司(しきのみぞうし)と言って内裏ではない所にいますが、帝はしょっちゅうやってきます。
まるで内裏のような華やかさを取り戻しつつあるその場所に定子の兄の伊周は乗っかろうと必死です。
それを見抜いている清少納言(ききょう)はそんな伊周に「定子さまは太陽だから近づきすぎると火傷する」とくぎを刺します。
つまり、中宮・定子さまの兄上であろうと定子さまを利用しようなどという事は許しませんと上手に交わしたのです。
石山寺へ。元カレと再会?
宣孝おじさんと結婚したはずのまひろでしたが、すれ違いで宣孝おじさんがやって来る事もなくなりました。
そこで石山寺にみんなで詣でようという事になりました。
「いと」や「乙丸」そしてそれぞれの良い人も同行します。
意気揚々と出かけたその石山寺には何と左大臣の道長もやってきたのです。
何と、ここで終わりました。
次回はまひろの妊娠が描かれますが、まさかここで道長の子供であるという伏線でしょうか?
紀行:宣孝おじさん
紀行は宣孝おじさんです。
派手好きであった事や、国司を歴任して結構裕福であったことなどが紹介されました。
放送リスト
第1回「約束の月」 – 2024年1月7日
第2回「めぐりあい」 – 2024年1月14日
第3回「謎の男」 – 2024年1月21日
第4回「五節の舞姫」 – 2024年1月28日
第5回「告白」 – 2024年2月4日
第6回「二人の才女」 – 2024年2月11日
第7回「おかしきことこそ」 – 2024年2月18日
第8回「招かれざる者」 – 2024年2月25日
第9回「遠くの国」 – 2024年3月3日
第10回「月夜の陰謀」 – 2024年3月10日
第11回「まどう心」 – 2024年3月17日
第12回「思いの果て」 – 2024年3月24日
第13回「進むべき道」 – 2024年3月31日
第14回「星落ちてなお」 – 2024年4月7日
第15回「おごれる者たち」 – 2024年4月14日
第16回「華の影」 – 2024年4月21日
第17回「うつろい」 – 2024年4月28日
第18回「岐路」 – 2024年5月5日
第19回「放たれた矢」 – 2024年5月12日
第20回「望みの先に」 – 2024年5月19日
第21回「旅立ち」 – 2024年5月26日
第22回「越前の出会い」 – 2024年6月2日
第23回「雪の舞うころ」 – 2024年6月9日
第24回「忘れえぬ人」 – 2024年6月16日
第25回「決意」 – 2024年6月23日
第26回「いけにえの姫」 – 2024年6月30日
第27回「宿縁の命」 – 2024年7月14日
第28回「一帝二后」 – 2024年7月21日
第29回「母として」 – 2024年7月28日
第30回「つながる言の葉」 – 2024年8月4日
第31回「月の下で」- 2024年8月18日
第32回「誰がために書く」- 2024年8月25日
第33回「式部誕生」- 2024年9月1日
第34回「目覚め」-2024年9月8日
第35回「中宮の涙」-2024年9月15日
第36回「待ち望まれた日」-2024年9月22日
第37回「波紋」-2024年9月29日
第38回「まぶしき闇」-2024年10月6日
第39回「とだえぬ絆」-2024年10月13日
第40回「君を置きて」-2024年10月20日
第41回「揺らぎ」-2024年10月27日
第42回「川辺の誓い」-2024年11月3日
第43回「輝きののちに」-2024年11月10日
登場人物が書いた本
源氏物語
ネット配信はこちら
キャスト一覧
主要キャスト一覧
まひろ/紫式部 (むらさきしきぶ) 吉高 由里子
藤原 道長 (ふじわらのみちなが) 柄本 佑
藤原 為時 (ふじわらのためとき) 岸谷 五朗
ちやは 国仲 涼子
藤原 惟規 (ふじわらののぶのり) 高杉 真宙
藤原 兼家 (ふじわらのかねいえ) 段田 安則
時姫 (ときひめ) 三石 琴乃
藤原 道隆 (ふじわらのみちたか) 井浦 新
藤原 道兼 (ふじわらのみちかね) 玉置 玲央
藤原 詮子 (ふじわらのあきこ) 吉田 羊
高階 貴子 (たかしなのたかこ) 板谷 由夏
ききょう/清少納言 (せいしょうなごん) ファーストサマーウイカ
安倍 晴明 (あべのはるあきら) ユースケ・サンタマリア
源 倫子 (みなもとのともこ) 黒木 華
源 明子 (みなもとのあきこ) 瀧内 公美
藤原 実資 (ふじわらのさねすけ) 秋山 竜次
藤原 公任 (ふじわらのきんとう) 町田 啓太
藤原 斉信 (ふじわらのただのぶ) 金田 哲
藤原 行成 (ふじわらのゆきなり) 渡辺 大知
源 俊賢 (みなもとのとしかた) 本田 大輔
源 雅信 (みなもとのまさのぶ) 益岡 徹
藤原 穆子 (ふじわらのむつこ) 石野 真子
藤原 頼忠 (ふじわらのよりただ) 橋爪 淳
藤原 宣孝 (ふじわらののぶたか) 佐々木 蔵之介
藤原 定子 (ふじわらのさだこ) 高畑 充希
藤原 彰子 (ふじわらのあきこ) 見上 愛
藤原 伊周 (ふじわらのこれちか) 三浦 翔平
円融天皇 (えんゆうてんのう) 坂東 巳之助
花山天皇 (かざんてんのう) 本郷 奏多
一条天皇 (いちじょうてんのう) 塩野 瑛久
直秀 (なおひで) 毎熊 克哉
赤染衛門 (あかぞめえもん) 凰稀 かなめ
乙丸 (おとまる) 矢部 太郎
百舌彦 (もずひこ) 本多 力
いと 信川 清順
藤原 道綱 (ふじわらのみちつな) 上地 雄輔
藤原 寧子 (ふじわらのやすこ) 財前 直見
藤原 隆家 (ふじわらのたかいえ) 竜星 涼
さわ 野村 麻純
絵師 (えし) 三遊亭 小遊三
藤原 忯子 (ふじわらのよしこ) 井上 咲楽
藤原 義懐 (ふじわらのよしちか) 高橋 光臣
三条天皇 (さんじょうてんのう) 木村 達成
藤原 顕光 (ふじわらのあきみつ) 宮川 一朗太
朱 仁聡 (ヂュレンツォン) 浩歌
周明 (ヂョウミン) 松下 洸平
藤原賢子(ふじわらのかたこ)南 沙良
あかね / 和泉式部(いずみしきぶ)泉 里香
敦康親王(あつやすしんのう)片岡千之助
双寿丸(そうじゅまる)伊藤健太郎
スタッフ一覧
脚本 : 大石静
語り : 伊東敏恵
副音声解説 : 宗方脩
タイトルバック映像 : 市耒健太郎
題字・書道指導 : 根本知
制作統括 : 内田ゆき、松園武大
プロデューサー : 大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー : 川口俊介
演出 : 中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろう、原英輔、佐原裕貴 ほか
時代考証 : 倉本一宏
風俗考証 : 佐多芳彦
建築考証 : 三浦正幸
芸能考証 : 友吉鶴心
平安料理考証 : 井関脩智
所作指導 : 花柳寿楽
衣装デザイン・絵画指導 : 諫山恵実