篤姫(2008年)~第32回~桜田門外の変

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放送時のスペック

大河ドラマ 篤姫 完全版 DVD-BOX全2巻セット
第32回桜田門外の変2008年8月10日初回放送
放送当時の情報
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桜田門外の変

「桜田門外の変」
教科書にも載っている歴史的な事件です。
大老の井伊直弼が江戸城の門の一つである「桜田門」の外で暗殺された事件なので「桜田門外の変」と言います。
史実でありますが、誰が実行犯であったかは、はっきりされていません。

また、篤姫の中でも取り上げられ、名作の一つとして数えられているこの回は作品としての評価も高く、この年の文化庁芸術祭参加作品でもあります。
(平成20年度文化庁芸術祭参加作品)

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ドラマの感想

史実とは異なる部分も多いでしょうが、ドラマに準拠した感想を書いていきます。
中村梅雀さん扮する井伊直弼大老はとことん「悪役」として描かれてきました。
勧善懲悪の「悪役」と言っても良いくらいの分かりやすい「悪役」だったのです。
篤姫の言う事には悉く逆らう。
公方様からの遺言も「知らぬ存ぜぬ」で通します。
また、この「悪役」も中村梅雀さんの名演技でとことん悪い役を貫いていきます。
この悪役っぷりがものすごかったのです。
ここまででは「井伊直弼大老は悪い奴!」と刷り込まれてしかるべきな演出でした。

ですが、この回で井伊直弼への印象が少し変わったと思う方も多かったと思います。
篤姫と井伊直弼の対談の折、井伊直弼はのらりくらりと篤姫との会話をはぐらかせて篤姫の願いを聞き入れようとはしません。
篤姫も聞き入れられないと悟って代わりに手ぬぐいを贈ります。
(篤姫が井伊直弼にハンカチをプレゼントしたと言う事です)
井伊直弼はそれを受け取って退城。

帰りの籠の中では篤姫からプレゼントされたハンカチをぐっと握りしめて懐にしまう井伊直弼にぐっと迫るものを感じたのは私だけではないでしょう。
井伊直弼は決して自分の権力を自分のモノにしたかったわけでもなく、篤姫の願いを聞き入れなったわけでもなく、国や人々の安寧の為に自分が悪役を買って出たように私には思われました。

そして、「桜田門外の変」で井伊直弼は何者かに殺されてしまいます。
その手には篤姫から贈られた手ぬぐいが握りしめられていました。

徹底した悪役をやってのけた中村梅雀さん。
でも、さすがは名優です。
最後に井伊直弼が「悪」だけではない大きな思いがあったのではと思わされる素晴らしい名演技でした。

大河ドラマ~篤姫~のその他の感想はこちら

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篤姫をもっと知りたい人へ

映像で観たい方はこちら

大河ドラマ篤姫(2008年)は大変人気が高く、NHKでも繰り返し再放送されています。
その為にVODの配信などは期間限定になる事が多く、全編を視聴するのはDVDセットが一番良いかと思います。
どちらも装丁がとても綺麗です。

DVDセットはこちら
DVD総集編はこちら
VODはこちら

天璋院篤姫の原作はこちら

篤姫の原作は宮尾登美子先生によるものです。
大河ドラマの原作はこの宮尾登美子のものですが、大河ドラマになるにあたって随分違う趣になりました。
50話に及ぶ脚本に転じた大河ドラマなのでこの原作だけでは凌駕しえなかった事は容易に想像できますが、設定が違いすぎるのでそれも面白がって読める人には良いと思います。
上下巻の2冊で読むことが出来ます。
今は電子書籍も豊富にあるのでお好みに合わせてどうぞ。

天璋院篤姫【上】
天璋院篤姫【下】

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