感想と放送時のスペック
第31回 | さらば幾島 | 2008年8月3日初放送 |
幾島が一旦、篤姫の元を退く回です。
「一旦」というのがミソです。
実はこの大河ドラマの中で幾島は重要なシーンで帰ってきます。
篤姫の養育係で大奥に入ってからはもっともの腹心として誠心誠意尽くしてきた幾島。
自分自身の老いも相まって篤姫の落飾を見届けます。
幾島には額に瘤があった?
幾島は宮尾登美子の原作で額に大きな瘤があったと言う事が描かれています。
この大河ドラマで幾島を演じた松坂慶子さんも額に瘤を付けるのかと思っていたとインタビューで応えられています。
結局は幾島には瘤がない設定で大河ドラマは進む事になります。
この「幾島の瘤」も今ではネガティブな感覚で受け入れらますが、一説によると「瘤」があるからこそ「本物の幾島」という記述も読んだことがあります。
つまり、幾島本人であるという証明が「額の瘤」であったのはないかというのです。
当時は指紋認証も顔認証もあったわけではありません。
大奥のセキュリティを守るためにも間違いなく本人であるという証明がなかった時代ではこういう逸話があるのは「なるほど」と思うものです。
真実かどうかは確認できず…
ですが、このお話、写真が残っているわけではありません。
まだまだ写真が貴重です。
それこそ、日本で一番初めに写真が撮られ記録が残っているのは島津斉彬です。
つまり、篤姫の父、幾島にとっても主君、薩摩藩主であったその人です。
写真が残っているのは斉彬とその縁者くらいなので、幾島の写真までは残っていないようです。
幾島の「額の瘤」があったかどうかは、それでも意見が分かれるところです。
写真が残っていれば完璧だったのですけれどね。
篤姫は大きな味方を失う事になって大奥での立場は難しくなっていきます。
さて、次は安政の大獄です。
篤姫をもっと知りたい人へ
映像で観たい方はこちら
大河ドラマ篤姫(2008年)は大変人気が高く、NHKでも繰り返し再放送されています。
その為にVODの配信などは期間限定になる事が多く、全編を視聴するのはDVDセットが一番良いかと思います。
どちらも装丁がとても綺麗です。
天璋院篤姫の原作はこちら
篤姫の原作は宮尾登美子先生によるものです。
大河ドラマの原作はこの宮尾登美子のものですが、大河ドラマになるにあたって随分違う趣になりました。
50話に及ぶ脚本に転じた大河ドラマなのでこの原作だけでは凌駕しえなかった事は容易に想像できますが、設定が違いすぎるのでそれも面白がって読める人には良いと思います。
上下巻の2冊で読むことが出来ます。
今は電子書籍も豊富にあるのでお好みに合わせてどうぞ。