光る君へ~第21回~旅立ち

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(21)旅立ち - 大河ドラマ「光る君へ」
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(21)旅立ち
初回放送日:2024年5月26日
定子(高畑充希)が髪をおろしたことは内裏に広まり、一条天皇(塩野瑛久)はショックを受ける。任地に赴くことを拒み逃亡する伊周(三浦翔平)を実資(秋山竜次)らが捜索し、やがて発見するが…。定子を守ることができず落胆するききょう(ファーストサマーウイカ)を励ましたいまひろ(吉高由里子)は、中宮のために何かを書いてはどうかとアドバイスする。越前へ旅立つ日が近づき、まひろは道長(柄本佑)に文を送り…

https://www.nhk.jp/p/hikarukimie/ts/1YM111N6KW/episode/te/MK1KN64X3K/
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帝も大ショック!定子が髪を切る!

内裏から出て、実家に下がっていた中宮・定子は髪を切ってしまいます。
この髪を切るという行為ですが、出家しまうという事になります。
そして、中宮として、内裏には行けなくなります。

髪を切る事は帝とは永遠の別れを意味します。
*実はこれを何とかするために帝は定子を還俗させますが、この後の話になります。

髪を切ってしまった定子に会えることはないと大ショックを受けた帝は泣き崩れます。
ですが、自分は帝で正しい政治をするために伊周の追跡を検非違使やその責任者である実資に命じます。

長徳の変で「花山院に矢を放ち」「女院様を呪詛」したことで伊周、隆家は死罪を言われても仕方のない状況でしたが、都を離れ、地方に赴く事だけで赦されています。
ですが、伊周はそれすらも受け入れられないのでした。

関白の息子であり、天皇の唯一の妻の兄である伊周。
そして、自分自身も関白になれると信じて疑わなかった伊周。
いきなりの地方への左遷です。

捕縛される時にせめて母親と同行させてほしいと右大臣である叔父の道長に懇願しますが、受け入れられる事はありませんでした。
関白家として栄耀栄華を極めた中関白家の栄華はここで終わりを告げます。

伊周と隆家の母親の高階貴子はこの次の年に亡くなってしまいます。

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長徳の変とは結局?

伊周と隆家の兄弟は勘違いから花山院に矢を放ってしまった事からこの事件は始まります。
相手が花山院でなかったら、人が死んでいなかったら、話はここまで大きくなっていなかったかもしれません。
平安時代は貴族が人に向けて矢を射るという事はあり得ない話でした。
ですから、その後に「呪詛」の嫌疑をかけられた時も、「矢を射かけるような人間なら呪詛もしかねない」という構図になってしまったのです。

まひろとききょうの女子トーク「春はあけぼの…」

ききょうは内裏での混乱や定子さまのことをまひろに伝えます。
ここで女子トークです。
100%フィクションシーンですが、この2人の掛け合いはものすごく良いものです。
後世ではライバルと言われた2人ですが、直接会う事があったらこうやってお互いの知識で話が出来る相手はこの2人以外になかったと思うからです。

定子さまを励ます方法の提案をしたのがまひろです
ききょうが以前、中宮様から高級な紙を頂いた事を覚えていたまひろ。
「その紙に何かを書いて進呈すれば」と提案したのです。
実はその紙は帝と「史記」を書き写し、中宮様はききょうにあげたのです。
それならば「四季」を織り交ぜた話を書いてみればという演出です。
「史記」と「四季」は同じく「しき」と発音するので、話がうまくまとまりました。

いよいよ清少納言(ききょう)の「枕草子」が執筆開始されます。
この執筆開始が、ドラマではまひろが勧めた事になっていますが、枕草子では中宮・定子が執筆のきっかけになっています。
この時に、定子は清少納言に「紙」をプレゼントします。
(当時、紙は貴重だった)
「これを枕に」と書き添えがあったのです。
枕というのは寝るときに使う枕の事でもありますが、何かを書く時の最初の言葉という意味も掛けています。
「枕詞(まくらことば)」の「まくら」も同じような意味です。
私としては定子が紙を清少納言にプレゼントした事をきっかけに書き始めたというエピソードが好きです。

ドラマの中では自分で髪を切って絶望した定子の為にききょうが励ますために書き始めるような演出になっています。
「春はあけぼの」という有名な書き出しで、春夏秋冬の素晴らしい部分を列挙した明るい作品だという印象が強い「枕草子」ですが、こんな悲哀に満ちた演出もあるのだと思いました。
書き上がった枕草子をなかなか体を起こす事もなくなった定子さまが横になる御簾の中に入れるききょう。
いつしか、定子さまも清少納言が書いてくれた「枕草子」を何も言わずに目を通すようになります。

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まひろたちの越前下り

父・為時の越前への赴任にはまひろも同行します。
都からの旅路はものすごく遠いものです。
琵琶湖の湖で船に乗っておそらくは船酔いもしながらだったのでしょうね。
ここから、まひろが執筆し始める「源氏物語」は今も語り継がれる事になっていきます。

越前の国の宋人たち

宋人というのは当時の中国の人達の事です。
いわゆる貿易が目的で日本にやってきます。

ここで不思議に思いませんか?
既に宋人との貿易で大儲けしている人がいます。
そう、まひろたちの親戚のおじさんの宣孝おじさんです。
この藤原宣孝は国司として筑紫に行った間に大儲けをしてまひろたちにたくさんのお土産を持って帰ってきました。
既に宋人との貿易はあったはずです。

ですが、宋というのはとても大きな国です。
今度は別の宋の商人たちが貿易を求めてきたという事なのです。
今までとは取引をしていない宋人がイレギュラーでやってきたので、急遽、宋の言葉が分かる人物が必要となったのです。

まひろの父としては、今まで任官に就く事もなかった自分自身がいきなり大国の国司になるというのは幸運でしたが、朝廷側にとっても為時を発掘できたのはかなりの幸運であった事とも言えるのです。

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宋人の目的は国を攻める事かもしれない?

道長は越前に出立前の為時を呼び、本当に交易だけが目的がどうか分からない旨を話します。
そして、もしかしたら、都に攻め込む足掛かりにするのかもしれないという事を考えています。
だから、「穏便に宋に帰ってもらう」のが第一条件である事を告げます。
既に筑紫(博多)で貿易をしているから、それ以外に交易をする必要もないという事でした。
(筑紫は宣孝おじさんが国司だったところです)

為時は本当にすごかった!

越前の国府(県庁所在地)に行く前に宋人たちがいる館へ向かう為時。
そこで集められている70人の宋人たちは大揉めに揉めていました。
為時はその中に入って宋の言葉で「静かにしなさい」と言い、自分が新しい国司である事を宋人たちに告げます。
長い期間、そこに入れられていたであろう宋人たちは一斉に言葉の分かる為時に不満を言い始めます。
まひろもそばで観ています。
でも、まひろには父が何を言っているかは理解できていないようで改めて為時の学識の深さに驚きます。

もめている宋人たちの後方で一人、その様子を観ている宋人がいました。
この人が宋人の医者です。
まひろと仲良くなっていく人物です。
このエピソードは来週に持ち越されました。

グレース
グレース

予告でも言葉を話す鳥(オウム)や宋人がまひろに中国の言葉を教わるシーンが出てきます。
シェーシェ(ありがとう)やニイハオ(こんにちは)など今でも使われる言葉です。
史実とは違うかもしれませんがこれはこれで楽しみです。

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本日の注目人物は?

本放送終了後のアンケートにお答えいただいた結果です。
枕草子爆誕のその瞬間に共鳴された方が多かったようです。
1位:清少納言
2位:定子さま
3位&4位同率:詮子さま 高階貴子(伊周の母)

紀行:枕草子の写本

紀行では枕草子の写本が紹介されました。
伏見神社にその写本は綺麗な仮名手本のような文字でした。
紙も少し色がついていて、ドラマの中で清少納言が定子さまに献上したような紙になっているような気持ちになりました。

伏見神社も京都の街中にあります。
徒歩圏内にはたくさんの史跡がありますので訪れた際には他もどうぞ

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放送リスト

第1回「約束の月」 – 2024年1月7日
第2回「めぐりあい」 – 2024年1月14日
第3回「謎の男」 – 2024年1月21日
第4回「五節の舞姫」 – 2024年1月28日
第5回「告白」 – 2024年2月4日
第6回「二人の才女」 – 2024年2月11日
第7回「おかしきことこそ」 – 2024年2月18日
第8回「招かれざる者」 – 2024年2月25日
第9回「遠くの国」 – 2024年3月3日
第10回「月夜の陰謀」 – 2024年3月10日
第11回「まどう心」 – 2024年3月17日
第12回「思いの果て」 – 2024年3月24日
第13回「進むべき道」 – 2024年3月31日
第14回「星落ちてなお」 – 2024年4月7日
第15回「おごれる者たち」 – 2024年4月14日
第16回「華の影」 – 2024年4月21日
第17回「うつろい」 – 2024年4月28日
第18回「岐路」 – 2024年5月5日
第19回「放たれた矢」 – 2024年5月12日
第20回「望みの先に」 – 2024年5月19日
第21回「旅立ち」 – 2024年5月26日
第22回「越前の出会い」 – 2024年6月2日
第23回「雪の舞うころ」 – 2024年6月9日
第24回「忘れえぬ人」 – 2024年6月16日
第25回「決意」 – 2024年6月23日
第26回「いけにえの姫」 – 2024年6月30日
第27回「宿縁の命」 – 2024年7月14日
第28回「一帝二后」 – 2024年7月21日
第29回「母として」 – 2024年7月28日
第30回「つながる言の葉」 – 2024年8月4日
第31回「月の下で」- 2024年8月18日
第32回「誰がために書く」- 2024年8月25日
第33回「式部誕生」- 2024年9月1日
第34回「目覚め」-2024年9月8日
第35回「中宮の涙」-2024年9月15日
第36回「待ち望まれた日」-2024年9月22日
第37回「波紋」-2024年9月29日
第38回「まぶしき闇」-2024年10月6日
第39回「とだえぬ絆」-2024年10月13日
第40回「君を置きて」-2024年10月20日
第41回「揺らぎ」-2024年10月27日
第42回「川辺の誓い」-2024年11月3日
第43回「輝きののちに」-2024年11月10日

登場人物が書いた本

光る君へ~登場人物が書いた本一覧

源氏物語

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キャスト一覧

主要キャスト一覧
まひろ/紫式部 (むらさきしきぶ)   吉高 由里子
藤原 道長 (ふじわらのみちなが)   柄本 佑
藤原 為時 (ふじわらのためとき)   岸谷 五朗
ちやは   国仲 涼子
藤原 惟規 (ふじわらののぶのり)   高杉 真宙
藤原 兼家 (ふじわらのかねいえ)   段田 安則
時姫 (ときひめ)   三石 琴乃
藤原 道隆 (ふじわらのみちたか)   井浦 新
藤原 道兼 (ふじわらのみちかね)   玉置 玲央
藤原 詮子 (ふじわらのあきこ)   吉田 羊
高階 貴子 (たかしなのたかこ)   板谷 由夏
ききょう/清少納言 (せいしょうなごん)   ファーストサマーウイカ
安倍 晴明 (あべのはるあきら)   ユースケ・サンタマリア
源 倫子 (みなもとのともこ)   黒木 華
源 明子 (みなもとのあきこ)   瀧内 公美
藤原 実資 (ふじわらのさねすけ)   秋山 竜次
藤原 公任 (ふじわらのきんとう)   町田 啓太
藤原 斉信 (ふじわらのただのぶ)   金田 哲
藤原 行成 (ふじわらのゆきなり)   渡辺 大知
源 俊賢 (みなもとのとしかた)   本田 大輔
源 雅信 (みなもとのまさのぶ)   益岡 徹
藤原 穆子 (ふじわらのむつこ)   石野 真子
藤原 頼忠 (ふじわらのよりただ)   橋爪 淳
藤原 宣孝 (ふじわらののぶたか)   佐々木 蔵之介
藤原 定子 (ふじわらのさだこ)   高畑 充希
藤原 彰子 (ふじわらのあきこ)   見上 愛
藤原 伊周 (ふじわらのこれちか)   三浦 翔平
円融天皇 (えんゆうてんのう)   坂東 巳之助
花山天皇 (かざんてんのう)   本郷 奏多
一条天皇 (いちじょうてんのう)   塩野 瑛久
直秀 (なおひで)   毎熊 克哉
赤染衛門 (あかぞめえもん)   凰稀 かなめ
乙丸 (おとまる)   矢部 太郎
百舌彦 (もずひこ)   本多 力
いと   信川 清順
藤原 道綱 (ふじわらのみちつな)   上地 雄輔
藤原 寧子 (ふじわらのやすこ)   財前 直見
藤原 隆家 (ふじわらのたかいえ)   竜星 涼
さわ   野村 麻純
絵師 (えし)   三遊亭 小遊三
藤原 忯子 (ふじわらのよしこ)   井上 咲楽
藤原 義懐 (ふじわらのよしちか)   高橋 光臣
三条天皇 (さんじょうてんのう)   木村 達成
藤原 顕光 (ふじわらのあきみつ)   宮川 一朗太
朱 仁聡 (ヂュレンツォン)   浩歌
周明 (ヂョウミン)   松下 洸平
藤原賢子(ふじわらのかたこ)南 沙良
あかね / 和泉式部(いずみしきぶ)泉 里香
敦康親王(あつやすしんのう)片岡千之助
双寿丸(そうじゅまる)伊藤健太郎

スタッフ一覧

脚本 : 大石静
語り : 伊東敏恵
副音声解説 : 宗方脩
タイトルバック映像 : 市耒健太郎
題字・書道指導 : 根本知
制作統括 : 内田ゆき、松園武大
プロデューサー : 大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー : 川口俊介
演出 : 中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろう、原英輔、佐原裕貴 ほか
時代考証 : 倉本一宏
風俗考証 : 佐多芳彦
建築考証 : 三浦正幸
芸能考証 : 友吉鶴心
平安料理考証 : 井関脩智
所作指導 : 花柳寿楽
衣装デザイン・絵画指導 : 諫山恵実

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