
(2)めぐりあい
https://www.nhk.jp/p/hikarukimie/ts/1YM111N6KW/episode/te/E5GXWWXYJN/
初回放送日:2024年1月14日
母の死から6年、まひろ(吉高由里子)は15歳となり成人の儀式を迎える。死因を隠した父・為時(岸谷五朗)との関係は冷めきる中、まひろは代筆仕事に生きがいを感じている。一方、道長(柄本佑)は官職を得て宮仕え。姉・詮子(吉田羊)が帝との間に皇子をもうけ、道長の一家は権力を拡大していた。道長の父・兼家(段田安則)はその権力をさらに強固なものにしようと道兼(玉置玲央)を動かし天皇が退位するよう陰謀を計る。
母を殺されてしまってから6年。
まひろは裳着の儀式をします。
この時に腰紐を結ぶのが藤原宣孝なのがクスっと笑えます。
宣孝(のぶたか)はこの後、まひろの夫となりますが、この時点では「親戚の気の良いおじさん」くらいのポジションです。
まひろは宣孝に悪態は付くし、母を殺した相手「ミチカネ」なる人物の事を問います。
ここで、まひろは既に「ミチカネ」は父が世話になっている「道家の次男」ではないかと検討を付けています。
でも、そんな事が公になったら、自分たちの身の上もどうなるか分かりません。
宣孝は質問に答えず、父・為時(ためとき)もその話をしたがりません。

作中で「二の君」という言い方としますが、これは「次男」くらいの意味です。
第1回の時にも書きましたが、「カネイエ」が、まひろの母の「ちやは」を殺したというのはこの大河オリジナルのフィクションです。
ラブレターの代筆のアルバイト
何とまひろは外に出て歌の代筆のアルバイトをしています。
まひろは和歌を作るのがうまかったので、これで貧乏ながら生計を立てていたという設定なのでしょうね。
ですが、女性が外で働く事はなかなかできなかった時代。
おまけに代筆となれば、教養のある人物でなければいけません。
ですから、女性が代筆という仕事をするのはあり得ません。
だからこそ、「まひろ」は低い声で応じます。
これは男に成りすましてアルバイトをしているという設定なのでしょうね。
そして、依頼人から中は見えないように細工されています。
代筆のバイトは和歌を詠むというものです。
ここで扱う和歌は恋文です。
つまり、ラブレターの代筆をしているという事なのです。
詮子は皇子を産むも中宮にはなれず…
道家の娘で道長の姉の詮子は入内して皇子を出産しますが、中宮にはなれませんでした。
中宮というのは天皇の妃の中で一番上の地位の女性の事です。
今の皇后に当たります。
この部分は史実です。
詮子が皇子を産んだのに帝に冷遇されていたというのは永井路子の「この世をば」にも詳しいのです。
詮子の心情などは空想の域を出ませんが、決して穏やかな気持ちではなかったと思われます。
「光る君へ」の劇中の「散楽」では「皇子を産んだ女御ではなくて生まなかった女御が妃になった事」が揶揄されています。
庶民にまでこの話が及んでいたかどうかは定かではありませんが、権力闘争には左右されたのは間違いないと思います。
道長やその周辺の女性の本音は
「こうだったであろう」という妄想が非常に面白いです
花山天皇の家庭教師が為時
道家からのスカウトでまひろの父・為時(ためとき)が皇太子の家庭教師をやっています。
この皇太子(東宮)が次の天皇になる花山天皇です。
わがままで、為時の話など聞く気のない様子です。
ですが、道家にしたらその性格を把握していれば、後々の政治が簡単です。
ここで天皇の即位順を整理しておきたいと思います。
冷泉天皇(円融天皇の兄)
円融天皇(第2回時点の天皇)
花山天皇(冷泉天皇の皇子)
一条天皇(円融天皇の皇子)
目まぐるしく譲位が行われているのが分かると思います。
ここでの特徴も親子に直系という形ではなく兄から弟、そして甥、更に従弟に譲位されているのが分かると思います。
以下図解です。

天皇が変わるのも藤原氏の権力?
上記の図解のようにこの時期の天皇の譲位の期間は短いのです。
それは藤原氏の権力とリンクしています。
つまり、藤原氏にとって操りやすい天皇が即位してくれた方が良いのです。
藤原氏の娘が天皇の子供を産んでその子供が天皇に即位すれば、天皇の親戚となって権力をほしいままに出来るからです。
大河ドラマの中では、藤原兼家は次男の道兼に円融天皇の体調が悪くなるように画策するように指示します。
この大河では次男の道兼はとことん悪役として描かれるようです。
まひろの母を殺めたのも道兼(ミチカネ)でその悪行を揉み消すために動いたのは父の兼家だったというストーリーです。
だから、これからは悪い事は全部、道兼がやれという事なのです。

道兼はとことん悪者で貫かれるようです。
漢文はやっぱり難しい学問だった?
貴族の教養として漢文が紹介されていますが、為時ほどの漢文に通じている人間は貴族の中でも珍しく、今で言えば国文学者と言っても良いほどの知識を持っていたという事だと思います。
ですから、為時に教えられる東宮(後の花山天皇)や「まひろの弟」が理解できなくても特に出来が悪いという事ではなくて「まひろ」が出来過ぎたという事なのです。
小右記の藤原実資登場
権力闘争で傍らで観ている高官が藤原実資(ふじわらのさねすけ)です。
この人はマジメで勤勉だった人のようで、この当時の膨大な記録を残しています。
これが「小右記」(しょうゆうき)というのですが、これが本当に長いのです。
とても、本編を読むことは出来ないと思うので、解説本をお勧めしますが、これもまた分厚い本です。
これから読まれる方は覚悟を決めて読んでいただきたいです。
藤原実資による記録
原典は何と61巻!
とても読み切れないので
これも解説本をお勧めします。
784ページ!
紀行:京都御所
平安時代の遺跡の多くが訪ねられました。
さすがに、1,000年以上前のモノなので本体は残っていませんが、多くの「碑」が残っており、京都の皆さんが歴史をとても大切にされている事を感じました。
【京都市】
大河ドラマ「光る君へ」第2回~めぐりあい~より
京都御所
平安宮内裏・弘徽殿跡
平安宮内裏・内郭回廊跡
大極殿跡
京都市の中心部に位置する京都御所。
鎌倉時代末期から江戸時代の終わりまで天皇の住まいとして使用されてきました。
(現存の建物の多くは1855年に再建されたもの)
今もなお、皇室行事や国賓をもてなす場として使われています。
現在の京都御所からは西に位置する千本丸太町。
紫式部が生きた時代、都の中心である平安宮はこの辺りにあったとされています。
千本通り周辺では度々発掘調査が行われてきました。
静かな住宅街の中にかつての天皇の住まい内裏やそれを取り囲む回廊
そして政治が行われた大極殿などがあった事を伝える碑が点在しています。
平安の都の面影は今も京都の町の風景に溶け込んでいます。
光る君へ~第1回~約束の月~感想⇐前の回
放送リスト
第1回「約束の月」 – 2024年1月7日
第2回「めぐりあい」 – 2024年1月14日
第3回「謎の男」 – 2024年1月21日
第4回「五節の舞姫」 – 2024年1月28日
第5回「告白」 – 2024年2月4日
第6回「二人の才女」 – 2024年2月11日
第7回「おかしきことこそ」 – 2024年2月18日
第8回「招かれざる者」 – 2024年2月25日
第9回「遠くの国」 – 2024年3月3日
第10回「月夜の陰謀」 – 2024年3月10日
第11回「まどう心」 – 2024年3月17日
第12回「思いの果て」 – 2024年3月24日
第13回「進むべき道」 – 2024年3月31日
第14回「星落ちてなお」 – 2024年4月7日
第15回「おごれる者たち」 – 2024年4月14日
第16回「華の影」 – 2024年4月21日
第17回「うつろい」 – 2024年4月28日
第18回「岐路」 – 2024年5月5日
第19回「放たれた矢」 – 2024年5月12日
第20回「望みの先に」 – 2024年5月19日
第21回「旅立ち」 – 2024年5月26日
第22回「越前の出会い」 – 2024年6月2日
第23回「雪の舞うころ」 – 2024年6月9日
第24回「忘れえぬ人」 – 2024年6月16日
第25回「決意」 – 2024年6月23日
第26回「いけにえの姫」 – 2024年6月30日
第27回「宿縁の命」 – 2024年7月14日
第28回「一帝二后」 – 2024年7月21日
第29回「母として」 – 2024年7月28日
第30回「つながる言の葉」 – 2024年8月4日
第31回「月の下で」- 2024年8月18日
第32回「誰がために書く」- 2024年8月25日
第33回「式部誕生」- 2024年9月1日
第34回「目覚め」-2024年9月8日
第35回「中宮の涙」-2024年9月15日
第36回「待ち望まれた日」-2024年9月22日
第37回「波紋」-2024年9月29日
第38回「まぶしき闇」-2024年10月6日
第39回「とだえぬ絆」-2024年10月13日
第40回「君を置きて」-2024年10月20日
第41回「揺らぎ」-2024年10月27日
第42回「川辺の誓い」-2024年11月3日
第43回「輝きののちに」-2024年11月10日
第44回「望月の夜」-2024年11月17日
第45回「はばたき」-2024年11月24日
第46回「刀伊の入寇」(といのにゅうこう)-2024年12月1日
第47回「哀しくとも」-2024年12月8日
第48回(最終回)「物語の先に」-2024年12月15日
登場人物が書いた本
源氏物語
ネット配信はこちら
キャスト一覧
主要キャスト一覧
まひろ/紫式部 (むらさきしきぶ) 吉高 由里子
藤原 道長 (ふじわらのみちなが) 柄本 佑
藤原 為時 (ふじわらのためとき) 岸谷 五朗
ちやは 国仲 涼子
藤原 惟規 (ふじわらののぶのり) 高杉 真宙
藤原 兼家 (ふじわらのかねいえ) 段田 安則
時姫 (ときひめ) 三石 琴乃
藤原 道隆 (ふじわらのみちたか) 井浦 新
藤原 道兼 (ふじわらのみちかね) 玉置 玲央
藤原 詮子 (ふじわらのあきこ) 吉田 羊
高階 貴子 (たかしなのたかこ) 板谷 由夏
ききょう/清少納言 (せいしょうなごん) ファーストサマーウイカ
安倍 晴明 (あべのはるあきら) ユースケ・サンタマリア
源 倫子 (みなもとのともこ) 黒木 華
源 明子 (みなもとのあきこ) 瀧内 公美
藤原 実資 (ふじわらのさねすけ) 秋山 竜次
藤原 公任 (ふじわらのきんとう) 町田 啓太
藤原 斉信 (ふじわらのただのぶ) 金田 哲
藤原 行成 (ふじわらのゆきなり) 渡辺 大知
源 俊賢 (みなもとのとしかた) 本田 大輔
源 雅信 (みなもとのまさのぶ) 益岡 徹
藤原 穆子 (ふじわらのむつこ) 石野 真子
藤原 頼忠 (ふじわらのよりただ) 橋爪 淳
藤原 宣孝 (ふじわらののぶたか) 佐々木 蔵之介
藤原 定子 (ふじわらのさだこ) 高畑 充希
藤原 彰子 (ふじわらのあきこ) 見上 愛
藤原 伊周 (ふじわらのこれちか) 三浦 翔平
円融天皇 (えんゆうてんのう) 坂東 巳之助
花山天皇 (かざんてんのう) 本郷 奏多
一条天皇 (いちじょうてんのう) 塩野 瑛久
直秀 (なおひで) 毎熊 克哉
赤染衛門 (あかぞめえもん) 凰稀 かなめ
乙丸 (おとまる) 矢部 太郎
百舌彦 (もずひこ) 本多 力
いと 信川 清順
藤原 道綱 (ふじわらのみちつな) 上地 雄輔
藤原 寧子 (ふじわらのやすこ) 財前 直見
藤原 隆家 (ふじわらのたかいえ) 竜星 涼
さわ 野村 麻純
絵師 (えし) 三遊亭 小遊三
藤原 忯子 (ふじわらのよしこ) 井上 咲楽
藤原 義懐 (ふじわらのよしちか) 高橋 光臣
三条天皇 (さんじょうてんのう) 木村 達成
藤原 顕光 (ふじわらのあきみつ) 宮川 一朗太
朱 仁聡 (ヂュレンツォン) 浩歌
周明 (ヂョウミン) 松下 洸平
藤原賢子(ふじわらのかたこ)南 沙良
あかね / 和泉式部(いずみしきぶ)泉 里香
敦康親王(あつやすしんのう)片岡千之助
双寿丸(そうじゅまる)伊藤健太郎
スタッフ一覧
脚本 : 大石静
語り : 伊東敏恵
副音声解説 : 宗方脩
タイトルバック映像 : 市耒健太郎
題字・書道指導 : 根本知
制作統括 : 内田ゆき、松園武大
プロデューサー : 大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー : 川口俊介
演出 : 中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろう、原英輔、佐原裕貴 ほか
時代考証 : 倉本一宏
風俗考証 : 佐多芳彦
建築考証 : 三浦正幸
芸能考証 : 友吉鶴心
平安料理考証 : 井関脩智
所作指導 : 花柳寿楽
衣装デザイン・絵画指導 : 諫山恵実
