再放送されるにあたって追加された柄本佑さんからのメッセージ

初回放送は2020年の事でしたが、2025年の阪神淡路大震災の30年に合わせてこのドラマが再放送されました。
2024年に大河ドラマ「光る君へ」で藤原道長を演じた柄本佑さんでしたが、その前の2020年にこのドラマに挑んでいます。
こんばんは。柄本佑です。
これからご覧いただくのは2020年に放送された
『心の傷を癒やすということ』というドラマです
私が演じた主人公のモデルとなったのが
神戸で働いていた精神科医 安克昌さんです
このドラマは1995年に起きた
阪神・淡路大震災の被災地で
被災した人々の声に耳を傾け心の痛みに寄り添い続けた
安先生の人生を書いた物語です
今月17日は阪神・淡路大震災から30年です
安先生と被災地の人々との心の絆を描いた
『心の傷を癒やすということ』どうぞご覧ください
*2025年1月12日(日)13日(月)で2話ずつ放送されましたが、それぞれの冒頭で同じメッセージがありました。
原作とは視点が違います

原作は安克昌先生の「心の傷を癒すということ」です。
クレジットでは「原作」ではなくて「原案」とされています。
ドラマは大きく違います。
ドラマは安先生自身にスポットを当てた脚本となっています。
子供の頃の話や、精神医学に進むにあたって共に過ごした親友や恩師となった先生との交流が描かれます。
大切な終生のパートナーとなった奥さんと子供たち。
それでも、若くしてこの世を去るまで最後まで患者に向き合った姿勢が描かれたドラマとなっています。
ドラマ化に当たり、フィクション部分を大きく追加したことで実在の人物がドラマ上の名前になっています。
ドラマと登場人物の比較


人物説明は実在の人物の事です。
代表的な人を紹介しておきます。
実在の人物と名前が変更されている部分を鑑みてドラマを見ると違う視点から観る事が出来ると思います。
安克昌⇒安和隆(ドラマ)
この物語の主人公。阪神淡路大震災を経験した人たちに寄り添い、その全貌を記した「心の傷を癒すということ」を上梓。
名越康文⇒湯浅浩二(ドラマ)
安克昌の親友。ドラマでもそう描かれる。
テレビでもお馴染みの精神科医。分かりやすい説明で多くのファンを獲得。
中井久夫⇒永野良夫(ドラマ)
日本の精神医学の前衛的な存在。
安克昌は中井を追いかけて大学に入った経緯がある。
また、安克昌は中井にとっても優秀な学生であった。
安克昌の葬儀には葬儀委員長として彼を見送った。
いずれも素晴らしい精神科医です。
この事をを念頭に置いてドラマを見るとまた違うかもしれません。
震災前の風景が!

実はこのドラマ。
震災前の神戸の街が再現されているのも見どころです。
特に「阪急三宮駅」の震災前の緑色のビルを観て涙を流す人も少なくないでしょう。
CGでの再現となりますが、是非ご覧いただきたいです。
少しこぼれ話~安先生の奥様

ドラマ化に当たって「新増補版・心の傷を癒やすということ」というタイトルで再発売されています。
その時の帯の折り返しにはこのドラマの撮影初日に訪れた安克昌先生の奥様の様子が書かれています。
シルバーのメガネにオールバック、少しウェーブのかかった髪。
生前の安先生によく似ていたのです。
奥様の口からは「寄せすぎやん」という言葉と共に涙があふれたのだとか…。
ドラマの終盤、神戸のルミナリエがあります。
そこで、安先生の奥様の前に3人の成人したお子さんが歩きます。
実はこの3人は本当の安先生のお子さんたちです。
最終話のテロップには3人のお名前も確認できます。
振り返ってほんの一瞬、顔も分かります。
生前の安先生の面差しにとても似ています。
*神戸のルミナリエは阪神淡路大震災で亡くなられた方々の鎮魂を祈念して開催されている冬の祭典です。
神戸の街が美しくライトアップされます。
放送スペックなど
放送日
- 第1話: 2020年1月18日(総合)/2020年1月18日(BS4K)
- 第2話: 2020年1月25日(総合)/2020年1月22日(BS4K)
- 第3話: 2020年2月1日(総合)/2020年1月29日(BS4K)
- 最終話: 2020年2月8日(総合)/2020年2月5日(BS4K)
タイトル
- 第1話: 「神戸、青春の街」
- 第2話: 「僕たちの仕事」
- 第3話: 「見えない命綱」
- 最終話: 「残された光」
登場人物と役柄
ドラマ化に当たり、実在の人物とは名前が変更されています。
- 安和隆(柄本佑): 主人公、精神科医。神戸大学医学部附属病院精神科勤務。
- 安終子(尾野真千子): ヒロイン、和隆の妻。
- 安哲圭(石橋凌): 和隆の父、辣腕事業家。在日韓国人一世。
- 朴美里(キムラ緑子): 和隆の母。在日韓国人二世。
- 安智明(森山直太朗): 和隆の兄。原子力研究の第一人者。
- 安壮介(上川周作): 和隆の弟。父の事業を引き継ぐ。
- 湯浅浩二(濱田岳): 和隆の親友、精神科医。和隆とジャズバンドを組む。
- 谷村英人(趙珉和): 新聞記者。和隆に連載執筆を依頼する。
- ママ(濱田マリ): ジャズ喫茶「スクルド」のママ。
- 結城理恵(谷村美月): 和隆の患者。震災で精神的不安定に。
- 校長先生(内場勝則): 避難所となった朝日小学校の校長。
- 梓(紺野まひる): 仮設住宅の入居者。幼子と二人暮らし。
- 片岡心愛(清水くるみ): 和隆の患者。急性アルコール中毒、多重人格と診断。
- 北林史也(浅香航大): 和隆の後輩医師。和隆を慕う。
- 新島聡子(平岩紙): 同僚看護師。震災を通じて和隆と知り合う。
- 永野良夫(近藤正臣): 和隆の恩師、日本の精神医学の権威。