薬屋のひとりごと
「薬屋のひとりごと」がアニメになりました。
何かと話題になっていたこの原作。
何とコミック化している掲載誌が二誌もあるのです。
どうしてそういう事になってしまったのでしょう?
ちょっと考えて行きます。
結論
マーケティングとしてはあり得る話。
但し、出版社側が明言しているわけではないので、ここからは私の推測がメインになります。
「小説版」を含めると3作品の同時進行!
原作本
コミックの原作は小説版です。
実はこちらも絶賛、続刊中です。
つまり、まだまだ原作は続いています。
同じ作品で出版界だけで3作品展開と言う事になります。
勿論、小説版が「原作の原作」と言う事になります。
14巻発売中です。
(2023年11月現在)
スクウェア・エニックス版(ビックガンガンコミックス)
通称ガンガン版。
コミックス化されたのはこちらが先です。
アニメのイメージに近い感じがするのはこちらでコミックスの売り上げでもガンガン版の方が断然上です。
印象としてキャラクターのメイクなんかもこちらの方がアニメのイメージに近いように思います。
12巻発売中です。
(2023年11月現在)
小学館・サンデーGXコミックス版
通称サンデー版。
キャラクターは同じなのですが、若干面長でガンガン版に比べると大人っぽい感じになります。
原作が同じなので同じ話で展開されますが、若干ストーリー展開を前後しているイメージになります。
後発なのでこちらはサブタイトルが付いていて『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』となります。
読み方は「くすりやのひとりごと~まおまおのこうきゅうなぞときてちょう~」となります。
サンデー版なので実は名探偵コナンの中で紹介されています。
名探偵コナン99巻の名探偵図鑑はこの「猫猫」(マオマオ)です。
青山剛昌先生の描いた「猫猫」は勿論、サンデー版の猫猫です。
こちらも是非ご確認ください。
何故、2誌同時連載が可能であったか?
重ねて言いますが、飽くまで私の推測です。
同じ小説を原作としたコミックが同じ時期に違う雑誌で掲載されるのは何故か?
原作者も知らないとか真実は誰も分からないとか言われていますが、それを含めて話題作りだと思います。
ほら、こうやって皆さんもご覧になっているでしょう?
話題作りというマーケティング戦略ですね
スクエニと小学館は蜜月関係?
そもそも論なのですが、意外に出版社としてのスクウェア・エニックス(以下、スクエニ)と小学館は協力関係にあるのではと思う事が多くあります。
「百姓貴族」のエッセイの中で荒川弘氏はスクエニ(百姓貴族)の取材費で小学館(銀の匙)の取材をした事やその逆もある事を明らかにしています。
(コミックエッセイ上の話なのでネタかもしれませんが)
同時期に連載されていたコミックなのでそういう事はあったかもしれません。
こういった事情で、スクエニと小学館での間では協力関係にあるのではないかなというのが私の勝手な推測です。
そういう事で「謎」でも「秘密」でもなくてコミックを同時進行で描く事でこうやって話題を独占してマーケティングとして成功していると言えます。
それぞれのスペック
タイトル | 著者 (原作) | イラスト (原案) | 作画 | 構成 | 掲載誌 | レーベル | 巻数 (2023年11月現在) | |
小説 | 薬屋のひとりごと | 日向夏 | しのとうこ | ヒーロー文庫/イマジカインフォス刊 | 14巻 | |||
ガンガン版 | 薬屋のひとりごと | ねこクラゲ | 七緒一騎 | 月刊「ビッグガンガン」 | スクウェア・エニックス | 12巻 | ||
サンデー版 | 薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~ | 倉田三ノ路 | 月刊「ビッグガンガン」サンデーGX」 | 小学館 | 17巻 |
関係リンク
間違って買わないようにお気を付けください