
『老害の人』第3話で福太郎たちが新たに始めたのは、孤独な高齢者のためのカフェ「若鮎サロン」でした。
コロナ禍で人とのつながりが制限されるなか、自分たちの居場所を自分たちで作ろうとする老人たち。
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自分たちの居場所を自分たちで作る「若鮎サロン」

福太郎と娘の明代との気まずさが薄れてきた頃、雀躍堂の経営戦略室に思いがけない訪問者たちが現れます。
福太郎と、不幸自慢の春子、病気自慢の勇三、趣味自慢の武と桃子夫妻、そしてサキです。
個性豊かな高齢者6人が集まり、この部屋を拠点に何かを始めると言い出したのです。

6人のそれぞれの思いを持った高齢者たち。
若い人たちにとっては若干迷惑なのですが、言い出したら聞きません。
仕方なくやらせてみるというのも、現実によくある話ですね。
明代と夫の純市は、どうせ長続きしないだろうと考えていました。
しかし、老人たちは会社に通い続け、ついには孤独な高齢者をもてなすカフェ「若鮎サロン」を開くことを決めます。
彼らが目指したのは、ただ集まっておしゃべりをする場所ではありません。
社会の中で厄介者扱いされがちな高齢者が、互いに励まし合い、安心して過ごせる場所です。

志は高くて結構なのですが、コロナ禍で外出することすらはばかられていた時期です。
会社の一室を勝手に使われ、周囲への説明にも頭を悩ませる。
翻弄されるのは周りの家族です。
コロナ禍で思い知らされる、人とつながることの大切さ

若鮎サロンの開設準備は順調に進みます。
老人たちはおそろいのピンクのTシャツを用意し、チラシを配るなど、開店に向けて張り切ります。ところが、コロナ禍によるまん延防止等重点措置の影響で、予定していたオープンは延期されてしまいます。

それでも、福太郎とサキは活動を続け、ようやくサロンのオープンにこぎつけます。
最初から大勢の人が訪れたわけではありません。
しかし、口コミで評判が広がり、俳句やかるた、習字などの講習会も開かれるようになります。
飲み物を提供するだけでなく、それぞれの趣味や経験を生かして人が集まる場所になっていったのです。
一か月も続かないだろうと考えていた純市の予想も外れました。

意外にもお客さんが何人か来るようになりました。
とは言え、会社の一室を間借りしただけのカフェなのでお客様は一日に数人。
緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置が続く時期です。
一人でも来ることが奇蹟だと思える時期に何となく成功してしまったのです。
孫の結婚と出産、そして親が抱える不安
若鮎サロンの話と並行して描かれるのが、福太郎の家族の物語です。
明代は、娘の梨子が自分たちに相談しないまま結婚していたことを知り、驚きます。
しかも、梨子は妊娠しており、まもなく子どもが生まれるというのです。
結婚相手の藤田聡は、梨子と同じ病院で働く臨床工学技士。コロナ禍で家族が顔を合わせる機会を失っていたこともあり、明代たちは突然の報告に戸惑います。
福太郎も聡と会いますが、臨床工学技士としてECMOを扱う仕事をしていると知り、独特の人間観で彼を受け入れます。

福太郎の孫娘はコロナ禍で結婚、妊娠という驚きの展開を迎えます。
古い考えの福太郎が怒るかと思えば、ECMOを取り扱っている人と知って敬意さえ見せるのです。
孫娘の夫となった藤田聡は、臨床工学技士としてECMOなどの医療機器を扱う仕事をしています。
コロナ禍では、重症肺炎で呼吸が困難になった患者の命を支えるため、ECMOが重要な役割を果たしたのです。
高度な知識と技術が求められる仕事を知った福太郎は、聡の人柄だけでなく、その仕事にも目を向けました。
生まれた男の子には、寿太郎という名前が付けられます。

つまり、福太郎にとっては孫娘の夫はコロナ禍の英雄と言っても過言ではなかったのです。
あっさり、受け入れるんですね。
ただ、この時に生まれてきた子は曾孫になるんですね。
春子と里枝、親子だからこそ抱える孤独
もう一つ、心に残るのが春子と娘の里枝の関係です。
春子は不幸自慢をする老人で、口を開けば「死にたい」とこぼします。
一方、娘の里枝は、母親の送り迎えなどに振り回され、複雑な思いを抱えています。
母親のことが心配でも、いつも一緒にいるのは負担になる。
かといって、母親と距離を置けば、それはそれで気がかりになる。
親の介護や老後の問題に直面すると、こうした相反する気持ちを抱えることがあります。
里枝自身も、母親がいなくなった後の自分の孤独を考えずにはいられません。

親の介護で振り回される子供の世代です。
子供と言っても自分自身の年代も50代から60代。
身につまされる人も多いのではないでしょうか?
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放送日程

各話の感想を書いています。
どうぞご覧ください。
| 話数 | NHK BS | NHK総合 |
|---|---|---|
| 第1話☆思考を揺さぶる「老害」と「新世代」のドラマ | 2024年 5月5日 | 2026年 10月24日 |
| 第2話☆善意が迷惑に変わるとき | 5月12日 | 10月31日 |
| 第3話☆若鮎サロンが教えてくれる居場所の大切さ | 5月19日 | 11月7日 |
| 第4話 | 5月26日 | 11月14日 |
| 第5話(最終話) | 6月2日 | 11月21日 |
※放送日時は変更になる場合があります。最新の放送予定はNHK公式サイトでご確認ください。
主なキャスト

| 俳優名 | 役名 |
|---|---|
| 伊東四朗 | 戸山福太郎 |
| 夏川結衣 | 戸山明代 |
| 勝村政信 | 戸山純市 |
| 羽田美智子 | 林里枝 |
| 前田吟 | 吉田武 |
| 小倉蒼蛙 | 竹下勇三 |
| 日色ともゑ | 吉田桃子 |
| 白川和子 | 林春子 |
ドラマ『老害の人』作品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原作 | 内館牧子『老害の人』(講談社) |
| 主演 | 伊東四朗 |
| 脚本 | 真辺克彦、小嶋健作、大島まり菜 |
| 演出 | 松岡錠司 |
| 音楽 | 安川午朗 |
| 放送局 | NHK BS、NHK BSプレミアム4K |
| 放送期間 | 2024年5月5日~6月2日 |
| 話数 | 全5話 |
原作情報はこちら


