かがみの孤城~地上波の感想

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グレース
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地上波での「かがみの孤城」を視聴。
原作は辻村美月さん。
本屋さんでもよく見かけるし、話題にもなっていたけれど、何となくスルーしていた作品。
映画化された事は知っていたけれど、アニメだった事すら知らなかったレベル。
でも、とても良かったので感想を書いておく。

概略

内容は不登校になってしまった中学生の7人の子供たちが鏡をつたわって「ある孤城」に辿り着くということから始まる。
(ここでいきなりファンタジー要素です)

この7人の子たちには不登校になってしまった理由がそれぞれあってイジメられたり、コミュ障であったり。
この7人は同じ中学校の子供たちだったのだけれど、現実の世界で待ち合わせをしていたのにもかかわらず会う事は叶わなかった。
皆が約束を破ったのかと思ったけれど、実は年代が違ったという形だった。
これが非常にややこしい。
最終的にこの7人の年齢は42年の時空の差があったりしたので、お互いの話がかみ合わない理由は最終的にやっと分かる。

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イジメや引きこもり、不登校はこの長い期間にまたがってあるという問題点も継承している作品だなと思った。
辻村ワールドらしい「救い」もきちんとある。
この7人を招集した「オオカミ」と名乗る少女はリオンの死んだ姉。
その姉に勉強を教えていた喜多嶋先生と結婚したのが義父から性暴行を受けていたアキ。
そして喜多嶋晶子となったアキは「こころ」のフリースクールの先生になります。

この喜多嶋先生はその後にも他の不登校者たちの先生になるという仕組みです。
ここで一番年長のスバルはマサムネの影響でゲームが好きになり、ゲームクリエーターになります。
未来のマサムネが過去のスバルにゲームの楽しさを教えるというなかなか面白い趣向になっています。

地上波の映画は随分カットされているようですし、原作は大長編なのでそれぞれ7人の過去未来はもう少し丁寧に描かれているんじゃないかと思います。

不登校になった経緯を観ていると今も昔も変わらないなと感じました。
正直言ってあんまり対峙したくないテーマでもありましたが、これが流行するという事はこの作品に救いを求める人がそれだけ多いという事でもあるのだと思います。

酷い教師

主人公のこころがイジメられた経緯もそうだけれど、担任教師の無責任さにも非常に腹が立ちました。
被害者が泣き寝入りすればいいというその姿勢は教師の怠慢そのものだけれど、こういう「事なかれ主義」や「正面から向き合う事もない」は今の教師の問題そのものだとも思いました。
こういういい加減な教師が少なくなれば、苦しむ子供たちもいないのだと思います。
(私自身も教師には随分酷い目に遭わされたので本当に嫌な記憶ですね)

結局は環境を変えるくらいしか解決策が無いというのが現実だったんだけれど、今いる場所で解決してもらえないのなら引っ越しても環境を変えても良いのかなとは思いました。
今、不登校で辛い思いをしている人達にも伝わってほしいです。

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原作はもっといろんな思いが…。

映画で語られなかった話が原作にはまだまだ詰まっていそうです。
私もこれから読んでみます。
皆さんのご感想も是非お聞かせください。

アニメは俳優陣が多いのかなと思いますが、コナン役の高山みなみさん、進撃の巨人のエレン役の梶裕貴さんが演じられています。
「こころ」達を支えてくれたフリースクールの喜多嶋先生の声は宮崎あおいさんです。
なかなか味のある良い先生です。