「100分de水木しげる」 - 100分de名著
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公式HPより
古今東西の「名著」を、100分で読み解く「100分de名著」。8/27(土)にスペシャル版として「100分de水木しげる」を放送! スタジオには、現代を代表する気鋭の論客が集結!水木しげるの代表作を多角的に分析、奥深く解読していきます。 更に取り上げた漫画について、出演者同士で意見を戦わせ、より深く水木しげる作品の本質に迫っていきます。
【司会】伊集院光・安部みちこアナウンサー 釈徹宗(宗教学者)「のんのんばあ」「のんのんばあとオレ」 中条省平(フランス文学者)「墓場鬼太郎」「ゲゲゲの鬼太郎」 ヤマザキマリ(漫画家・文筆家)「ラバウル戦記」「総員玉砕せよ!」 佐野史郎(俳優)「悪魔くん」「河童の三平」
ラバウル戦記・総員玉砕せよ!
たくさんの水木作品が紹介されましたが、私が直接読んだことがある本で心に残ったのが「ラバウル戦記」「総員玉砕せよ!」です。この作品との出会いは何と図書館でした。こういう作品があるとも思っていなかったので全くの初見でした。ほぼ実話と言うその話の中では戦争で死ぬというのは何も戦闘で死ぬと言う事だけではない事でした。それも思わぬ理由で死んでしまう。ワニに食べられる、崖から落ちる(自決はなく事故で)、川に流される。こういう事が列挙されます。水木先生自身はマラリアという病気に罹り生死を彷徨います。
グレース
上官の言う事がそのまま「天皇陛下のお言葉」となる不条理。何でもかんでも「天皇陛下」と言えば済む時代。上官も信念を持っていただけでなくただ他責の人間であると感じた。
【伊集院さんのコメント】 足していったら100になりますっていうのが、どうも違ったような気がして今、不安なんですっていう話をしたら養老孟司さんが「そんな俺たちの時は戦争だったから」って「一晩にして100点満点の基準が全然違う方向に行くなんて経験しているから、はなから100点満点にコツコツ向かっていこうなんて思った事もないや」って言われて。 それで言えば少年だった養老さんがそう思うって事は戦地に行っている水木さんなんか百も承知ですよね。 積み重ねの幻影みたいなものに気づいていますものね。
私が読んだ水木作品
私自身は直接読んだ水木作品は少ないです。アニメの鬼太郎は観ましたが、大きな思い入れはなかったです。ただ、ちょっと自慢出来ることがあります。水木先生が描いた漫画今昔物語。これだけは持っています。これは最近「中公文庫『マンガ日本の古典(全32巻セット)』」として大きく注目されているシリーズの中の2冊です。東大王の伊沢さんが宣伝されているので書店で見かけた人も多いかもしれません。分かりやすいシリーズでこの水木先生の「今昔物語」は一番古典漫画として分かりやすかったです。私としては水木先生の描く安倍晴明が男前でもなく、颯爽としてなく、おどろおどろしていて好きです。安倍晴明のイラストは今昔物語「下巻」でも確認できます。↓をどうぞご覧ください。