アガサ・クリスティ ハロウィン・パーティ

記事内に広告が含まれています。

BBCのハロウィン・パーティの感想

ハロウィンを死者の迎える儀式としています。
日本のハロウィンのように子供たちは仮装をして楽しんでいます。
そして、被害者はいきなり13歳の子供です。
この子供が女の子と言う事なのですが、この映像では男の子のように見えて何とも変な気分になりました。
そして、この子供を殺したのが大人なんですよね。
全く救われない。

被害者ジョイス・レノルズは13歳。
妄想癖があるのか嘘ばかりつく子供なのです。
その子供が「殺人を見た」と言い出すのです。
ほとんどの人が信じません。
信じたのはその時、殺人をした犯人でした。
その犯人が信じてくれたことが嬉しくて嘘つきのジョイスは犯人に余計な事をペラペラ喋ってしまいます。

ですが、真相はちょっと違いました。
ジョイスが嘘つきなのはとにかく注目をひきたいからです。
嘘つきの子供にありがちな事です。
本当に殺人を見たのはジョイスの友達のミランダ。
その話を聞いたジョイスは自分が殺人を見たかのように話したのです。
話をした相手は何と本当に殺人を犯したその人に言ってしまったのです。
犯人にしてみれば、自分が殺人を犯した現場を見た証人を始末しなければという気持ちにかられ、ジョイスを殺してしたのです。

更にジョイスを殺すのを見ていた弟も殺します。

殺された子供の原因は小さな嘘でしたが、殺人者の動機は「お金」でした。
伯母の遺産目当ての犯人(ロウェナ)はその遺産が住み込みの外国人の雇人「オリガ」に渡る事を知り殺害。
そのお金も庭師のマイケルとの愛情をつなぎとめるために必要なものだったからです。
この庭師のマイケルがクズ過ぎてミランダの実の父親であったり、殺害の計画を立てても実行するのは自分じゃないし、最後の最後まで「自分だけが可愛い」クズ男でした。
実行犯となったロウェナも最低の人間でしたが、マイケルに利用されただけでした。
(もちろん、そこに愛は無し)
ややこしい話なので真相だけ図解にしました。
(登場人物が多すぎて一部です。殺された人は他にもいます)

スポンサーリンク

ベネチアの亡霊

この原作を元にしたとされるのがケネス・ブラナーの「ベネチアの亡霊」です。
原作とはかなりの相違がみられるためにファンにはあまり評価は高くないようですが、ポワロのイメージがスーシェになってしまっているので名優のケネス・ブラナーでもそのイメージを超える事はなかなか難しいのでかなり原作をいじったのかなとは思います。
ケネスではポワロは格好良すぎます。

関連リンク

ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕 (クリスティー文庫 エルキュール・ポアロ)