2023年9月の名著はシャーロック・ホームズ・スペシャルです。
日本でもファンが多いホームズシリーズ。
どんな切り口で展開されるでしょう?
第1回 名探偵の誕生
“シャーロック・ホームズスペシャル” (1)名探偵の誕生
https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/episode/te/QZLN363YM5/
初回放送日: 2023年9月4日
名探偵ホームズが世に初めて登場した「緋色の研究」。ささいな外見の特徴から初対面のワトソンをアフガニスタン帰りの軍医だと見抜く推理力に読者たちは喝采を浴びせた。
実は名探偵ホームズには実在のモデルがいた。作者ドイルが医学生時代に出会ったジョゼフ・ベル教授。患者の表情や身体の様子からたちどころに病状を言い当てるベル教授からドイルはホームズを発想する。当時のロンドンは猟奇的な事件が横行、不安に駆られた人々はそんなホームズに待望のヒーロー像をみたのだ。第一回は、どのようにしてこの名探偵が誕生したのか、そして人々の圧倒的な支持を受けたのはなぜかを考察していく。
緋色の研究
「緋色の研究」は世界中に名前が知られたであろうシャーロック・ホームズのスペックが描かれた作品です。
この1冊の作品はまるまる「ホームズのスペック」であると言っても過言ではありません。
緋色の研究はホームズの能力、ワトソンとの出会い、そして犯罪への姿勢が示されています。
最初の事件は「大事な人を死に追いやった人達を殺す」という殺人です。
この殺人に対しても「希望」があるのでは?という視点は今回の指南役裕の先生のご指摘です。
ホームズのモデル・ベル博士
ホームズのモデルとなったのは作者コナン・ドイルの医学上の恩師ジョウゼフ・ベル博士です。
教育熱心な母の下、成績優秀なドイルは医師になります。
その大学の恩師がベル博士です。
ベル博士は患者を診察すればその患者の職業や性格までも言い当てるのです。
それはホームズそのものです。
ドイル自身が「ホームズの冒険」の謝意にわざわざ「我が恩師ベル博士」と書くくらい明確なモデルです。
鋭い観察眼や明瞭な推理などホームズの原点となったベル博士。また、こういう素地が受け入れられる背景が当時のイギリスには既にあったのだと思います。
雑誌連載で火が付いた?
ホームズの連載は「ストランド」という雑誌でした。
この雑誌は当時、鉄道が走り、旅行が人々の趣味になった時によく読まれ始めました。
旅行中に列車の中で読まれたのですね。
そして、短編の1話完結というのも良かったのです。
そうすれば、初めて手にした人でも読みやすいですからね!
第2回 事件の表層と真相
“シャーロック・ホームズスペシャル” (2)事件の表層と真相
初回放送日: 2023年9月11日シャーロック・ホームズ・シリーズでは、ささいな出来事の裏に大きな犯罪があり、重大事件と思われた出来事が実は平凡な人間の弱さから発しているという皮肉が描かれる。
赤毛の人だけを募集して不思議な仕事を依頼する奇妙な出来事の裏に巨大な犯罪が潜んでいたという顛末(てんまつ)を描く「赤毛組合」。恐ろしい誘拐事件にみえた犯罪が、実は妻に自分の秘密を隠すために行われた夫のとっさの行為だったことを描く「唇のねじれた男」。事件の表層と真相の反転をドイルは見事に描いていく。第二回は、人生や出来事が一筋縄ではいかない多層的なものだというコナン・ドイルの洞察に迫っていく。
https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/episode/te/R6RVKL17P8/
ベーカー・ストリート・221B
第2回のオープニングはイギリスのニュースから始まります。
1990年8月7日にNHKで報道されたニュースにはイギリスロンドンの「ベーカー・ストリート221B」に建てられた銀行に来るホームズ宛の依頼文が紹介されます。
シャーロッキアンの中では有名な話ですが、ホームズの拠点として「ベーカー街221B」は実在しません。
ホームズの時代にはなかった「ベーカー街221B」
このホームズの拠点を後の人達が作り出したものです。
フィクションから抜け出したという感覚でしょうか?
イギリス人らしい趣向だと思います。
ホームズ美術館とか博物館と呼ばれる観光地になっています。
私も訪れた事があります。
ちょっとしたお土産が売っていました。
案内されないと分からない街の中にありました。
赤毛組合
赤毛組合は赤毛連盟とも翻訳されるホームズシリーズでも有名な作品の一つです。
あらすじ
質屋のウィルソンは赤毛であれば、「辞書を書き写すだけで莫大な報酬がもらえる」という荒唐無稽なバイトに自分の使用人にうながされて面接に行きます。
初めはウィルソンも半信半疑であったのですが、紹介してくれた使用人が働き者なのに半値で働くマジメな青年であった事と、あわよくば自分は更に報酬をもらおうという欲望から面接に行きます。
見事合格した後で、本当に辞書を書き写すだけで報酬はもらえました。
しかし、しばらくするとこの事務所は閉鎖してしまいます。
事件を聞いたホームズは大笑いしますが、この裏に大きな事件がある事にすぐ行きつきます。
赤毛組合も働きかけてきたマジメな使用人もグルで質屋が留守にしている間に質屋の地下からトンネルを掘り、銀行につなげ、銀行強盗を企んでいたのです。
ですが、ホームズの活躍により阻止されました。
うまい話には裏があるという話だと私は解釈していましたが、廣野先生は群衆の描写がリアルであると言います。
「うまい話」に乗ったのは質屋のウィルソンだけではなく、恐らくは赤毛組合に押し寄せた人々全員なのです。
唇のねじれた男
唇のねじれた男の詳細はこちらでご確認いただくとして。
行方不明になった夫が浮浪者であったというオチです。
夫が浮浪者になっていたのは報酬が良かったからです。
(殺人事件だと思われていたこの事件は誰も殺されていませんでした)
このお話もこの時代のイギリス・ロンドンでの暗部を描いた作品でもあると言えます。
ただ、廣野先生の切り口は時代背景よりも夫婦の関係に注目します。
夫を信じ続けていた妻。
この妻なら、夫が浮浪者をしていた真実を夫が告白しても愛は変らなっただろうと想像します。
夫は自分自身のおかしなプライドの所為で「自分で自分を殺した罪」で裁かれたとしても真相が明らかになる事をホームズに解き明かされるまで自白しませんでした。
その夫婦の気持ちの違いが良く表現されています。
夫婦間の気持ちのズレがこの事件が起こった原点なのです。
妻はただ夫を愛していただけ、夫は妻を信じて話すと言う事を一度もしなかったのです。
殺人事件という罪ではなかったものの、「夫婦の信頼関係」という時点で「罪」であるとホームズも断言しています。
切り裂きジャックの時代
ホームズの時代は「切り裂きジャック」が未解決になった事件です。
この切り裂きジャックが未解決になったのは警察の捜査能力が原因であると廣野先生は指摘します。
また、そういう世の中だからこそ、ホームズのような警察ではない人間が事件を解決していくというストーリーに読者たちが歓喜して人気シリーズに繋がったのではないかというのです。
切り裂きジャック関連作品
切り裂きジャックの関連作品として紹介したいのは【劇場版・名探偵コナン・ベーカー街の亡霊】です。
*「ベーカーストリートのぼうれい」と読みます。
劇場版・名探偵コナンシリーズの中で屈指の名作と言われている作品ですが、地上波で放送される事はもうないだろうと言われている作品です。
理由は犯人が10歳の少年である事と脚本家が自殺している事だと言われていますが、公式に発表されているわけではありません。
そのタイトル通り、ベーカー街が舞台なのですが、実はこのベーカー街はバーチャルな世界のベーカー街です。
コナンとホームズ時代のベーカー街、切り裂きジャックが融合する不思議な世界をどうぞご覧いただきたいです。
この作品が2002年の作品です。
既にVRの思想があったという先駆けでもありました。
今回の原作
第3回 ホームズと女性
“シャーロック・ホームズスペシャル” (3)ホームズと女性
初回放送日: 2023年9月18日ホームズ・シリーズに登場する女性たちは単なる添え物ではなく、確固とした自我をもち、ときにホームズを驚かせるような知性や行動力を発揮する。その裏には何があるのか。
王族スキャンダルの物証を取り戻そうとするホームズの裏をかき名探偵に苦杯をなめさせるアイリーン・アドラーの活躍を描く「ボヘミアの醜聞」。恐るべき児童虐待にみえた母親の行為が実は我が子を守ろうとする強烈な母性愛から発したものだったことが判明する「サセックスの吸血鬼」。生き生きとした女性たちの活躍を描くドイルに影響を与えたものとは? 第三回は、ドイルがなぜこうした女性像を描きえたのかを探っていく。
https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/episode/te/QPN5WKQGMM/
新しい女性像と共に
それまで家庭的な女性が当たり前だった時代、ホームズの時代は自活できる生き生きとした女性が現れた時代でもあります。
ホームズはジェンダーや時代の先駆けと言って良かったのかもしれません。
そんなホームズが敬愛する女性アイリーン・アドラーは、短編に一度出てきたきりなのですが、ホームズファンの中では圧倒的な人気を誇っています。
実は短編の第1話。
最初の方の話です。
つまり、男尊女卑がまだまだ主流だった時代に「女性」を対等に見るというパイオニア的な存在がホームズでもあったわけです。
アイリーン・アドラーのボヘミアの醜聞はこちらで記事を書きました。
第4回 人間性の闇と光
“シャーロック・ホームズスペシャル” (4)人間性の闇と光
初回放送日: 2023年9月25日
名探偵ホームズが発揮するのは冷徹な推理能力だけではない。人生の機微を知り抜き、人間性の底に潜む闇と光を鋭くあぶり出していく「人間学」の精華ともいうべき洞察だ。 幸せそのものだった夫婦が、ある人物の嫉妬による謀略で崩壊し憎悪の連鎖を生み出していく様を描いた「ボール箱」。数多くの状況証拠から父殺しは間違いないとみなされた息子のえん罪を晴らす「ボスコム谷の謎」。これらの作品を読み解くと、「名探偵」という設定はドイルが仕掛けた人間性の深みを照らし出す「文学装置」だということがわかる。第四回は、探偵小説やミステリーを「人間学」としても読み解ける可能性に迫っていく。
https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/episode/te/466PL43634/
ボール箱
不倫の話の為に一度はコナン・ドイルもお蔵入りにしようとした話です。
この背景には離婚が禁止とされていた時代背景もあるように思います。
不倫の結果、振られた相手に妻と不倫相手を殺すように誘導させて殺した本人も刑罰を受けるだろうとされています。
ですが、その原因を作ったそそのかした人物は何も刑罰を受ける事はありません。
ここに闇を感じるというのです。
そそのかした人物(この場合はセアラ)の心の闇は救いようがない。
人間の情念とはどうにもならない。
猟奇的な殺人について言明されているのではなく深層心理に迫っているのです。
ちなみに最初に耳の入ったボール箱を受け取ったスーザンには人違いで送られてきています。
スーザンとセアラが同じイニシャルの「S」だから送られてきたのです。
スーザンはとんだ災難でした。
今回はここには触れられていません。
ボスコム谷の謎
「ボスコム渓谷の惨劇」と訳された邦題もありますね。
勿論、同じ話です。
ホームズへの依頼はある青年の無罪を晴らす事でした。
一人殺された老人の息子でした。
息子は親を殺した罪で捕まります。
真相は娘を罵倒された人物が老人を殺したのです。
ですが、ホームズは事故死として報告します。
青年の無罪が覆るようなことがなければ、それで良いと言う事になります。
そして、無実となった青年と罵倒されていた娘は結ばれるという方向になったのです。
親同士は憎しみあっていましたが、その息子と娘は幼なじみで結ばれるという結果になりました。
ホームズはその将来と殺した人間も既に重い罪を背負って生きてきたと言う事で敢えて真相を表に出す事はしませんでした。
ちなみにグラナダ版ではこの娘(アリス)の声は島本須美さんでした。
風の谷のナウシカの声優さんです。
ホームズに翻弄されるドイル
ホームズ人気がありすぎて自分自身を見失いかけていたドイルは「最後の事件」でホームズを葬りますが、8年の沈黙を経て復活します。
ドイルは歴史小説を書いていましたが、鳴かず飛ばずで「書きたいもの」と「読者にうけるもの」は違うとドイル自身が受け入れたのではというのが廣野先生の推測です。
一方でドイルが現実の世界でホームズ並みの推理力で冤罪を晴らした事件も紹介されました。
ホームズ復活劇
ホームズの復活は「空き家怪事件」という作品です。
この作品ではモリアーティの格闘の時に日本の武術で対抗したという記述があります。
その日本の武術とは「バリツ」と表記され、日本の柔道なのか空手なのかという議論が今もあります。
当時のイギリスには日本の武術が正確に伝わっていなかったのではと思われます。
最後に
探偵小説は平和な時代だから読める→犯罪の渦中にある人なら楽しめない。
探偵小説が楽しめると言う事は平和な時代だからでは?というお話でこのシリーズは結ばれます。
今は戦争の渦中に日本はいませんが、少しでも探偵小説が楽しめる時代が続く事を私も願ってここに感想を書き終えたいと思います。
今回の原作
推しの名訳
シャーロック・ホームズ・シリーズは多くの著述や翻訳がたくさんあります。
どの翻訳を読めばいいか分からない方の為に私の「推し」の翻訳を推薦しておきます。
延原謙さんです。
ホームズの翻訳を今に至る完全な形で全訳した最初の方だと思われます。
実はそれまでも、何度か翻訳が試みられているのですが、ホームズやワトソンの名前があり得ない和名であったり、完全に翻訳されているものはありませんでした。
(ありえない和名。有名な所ではホームズが小室泰六。ワトソンが和田進一)
また、延原謙訳の長所はその時代背景の言葉としてホームズがいう若干高圧的な言い回しが再現されている所です。
(ホームズは超インテリ階級なので「~したまえ!」など上から目線の表現が散見しますが、イギリス的にはこう言った表現が正確に反映されることこそが作品の時代背景を明確に表していると思います)
時代を反映した翻訳と言えます
延原謙 新潮社文庫 全10冊
延原謙さんの翻訳の新潮社文庫は全10冊になります。
他のシリーズが全9冊なのに1冊多い全10冊なのは、最初の9冊の発売時点で漏れていた作品を最後の「シャーロックホームズの叡智」で全部入れ込んだからです。
そこで新潮社文庫は全10冊となりますが、全60作品を読むことが可能です。
また時代背景と翻訳がリンクしている事もあり、ホームズの時代に即した言い回しが楽しめます。
何度も版を重ね、改訂がされているので今も読むことが可能です。
新潮社文庫からはたまにスペシャルカバーで装丁の違う本も発売される事もあるので、それを購入するのも楽しみです。
長編4冊
短編集6冊
- ボヘミアの醜聞
- 赤髪組合
- 花婿失踪事件
- ボスコム谷の惨劇
- オレンジの種五つ
- 唇の捩れた男
- 青いガーネット
- まだらの紐
- 花嫁失踪事件
- 椈屋敷
- 白銀号事件
- 黄いろい顔
- 株式仲買店員
- グロリア・スコット号
- マスグレーヴ家の儀式
- 背の曲った男
- 入院患者
- ギリシャ語通訳
- 海軍条約文書事件
- 最後の事件
- 空家の冒険
- 踊る人形
- 美しき自転車乗り
- プライオリ学校
- 黒ピーター
- 犯人は二人
- 六つのナポレオン
- 金縁の鼻眼鏡
- アベ農園
- 第二の汚点
- 高名な依頼人
- 白面の兵士
- マザリンの宝石
- 三破風館
- サセックスの吸血鬼
- 三人ガリデブ
- ソア橋
- 這う男
- ライオンのたてがみ
- 覆面の下宿人
- ウィステリア荘
- ボール箱
- 赤い輪
- ブルース・パティントン設計書
- 瀕死の探偵
- フランシス・カーファクス姫の失踪
- 悪魔の足
- 最後の挨拶
- 技師の親指
- 緑柱石の宝冠
- ライゲートの大地主
- ノーウッドの建築士
- 三人の学生
- スリー・クォーターの失踪
- ショスコム荘
- 隠居絵具屋
深町眞理子 創元社文庫 全9冊
創元社文庫版は新訳として話題になった深町眞理子さんの訳です。
新訳らしい今風の筆致になっています。
装丁の絵はホームズが最初に紙面に載ったストランド誌の有名なイラストです。
こちらも全60作品読むことが可能です。
延原版と微妙にタイトルが違うのも面白いです。
ストランド版の出版順に翻訳されています。
長編4冊
短編集5冊
- 「ボヘミアの醜聞」
- 「赤毛組合」
- 「花婿の正体」
- 「ボスコム谷の惨劇」
- 「五つのオレンジの種」
- 「くちびるのねじれた男」
- 「青い柘榴石」
- 「まだらの紐」
- 「技師の親指」
- 「独身の貴族」
- 「緑柱石の宝冠」
- 「ぶなの木屋敷の怪」*「ぶな」は木へんに無
- 「〈シルヴァー・ブレーズ〉号の失踪」
- 「黄色い顔」
- 「株式仲買店員」
- 「〈グロリア・スコット〉号の悲劇」
- 「マズグレーヴ家の儀式書」
- 「ライゲートの大地主」
- 「背の曲がった男」
- 「寄留患者」
- 「ギリシア語通訳」
- 「海軍条約事件」
- 「最後の事件」
- 「空屋(くうおく)の冒険」
- 「ノーウッドの建築業者」
- 「踊る人形」
- 「ひとりきりの自転車乗り」
- 「プライアリー・スクール」
- 「ブラック・ピーター」
- 「恐喝王ミルヴァートン」
- 「六つのナポレオン像」
- 「三人の学生」
- 「金縁の鼻眼鏡」
- 「スリークォーターの失踪」
- 「アビー荘園」
- 「第二の血痕」
- 「〈ウィステリア荘〉」
- 「ボール箱」
- 「赤い輪」
- 「ブルース=パーティントン設計書」
- 「瀕死の探偵」
- 「レイディー・フランシス・カーファクスの失踪」
- 「悪魔の足」
- 「シャーロック・ホームズ最後の挨拶 ──ホームズ物語の終章」
- 「高名の依頼人」
- 「白面の兵士」
- 「マザリンの宝石」
- 「〈三破風館〉」
- 「サセックスの吸血鬼」
- 「ガリデブが三人」
- 「ソア橋の怪事件」
- 「這う男」
- 「ライオンのたてがみ」
- 「覆面の下宿人」
- 「〈ショスコム・オールド・プレース〉」
- 「隠退した絵の具屋」
映像作品のホームズ
グラナダ版 シャーロック・ホームズの冒険(1984年~1994年)
全41話。
最もホームズのイメージに近いと言われたジェレミー・ブレットによるものです。
第1シリーズ/The Adventures of Sherlock Holmes |
第1話 ボヘミアの醜聞/A Scandal In Bohemia |
第2話 踊る人形/The Dancing Men |
第3話 海軍条約事件/The Naval Treaty |
第4話 美しき自転車乗り/The Solitary Cyclist |
第5話 まがった男/The Crooked Man |
第6話 まだらの紐/The Speckled Band |
第7話 青い紅玉/The Blue Carbuncle |
第2シリーズ/The Adventures of Sherlock Holmes |
第8話 ぶなの木屋敷の怪/The Copper Beeches |
第9話 ギリシャ語通訳/The Greek Interpreter |
第10話 ノーウッドの建築業者/The Norwood Builder |
第11話 入院患者/The Resident Patient |
第12話 赤髪連盟/The Red-Headed League |
第13話 最後の事件/The Final Problem |
第3シリーズ/The Return of Sherlock Holmes |
第14話 空き家の怪事件/The Empty House |
第15話 プライオリ・スクール/The Priory School |
第16話 第二の血痕/The Second Stain |
第17話 マスグレーブ家の儀式書/The Musgrave Ritual |
第18話 修道院屋敷/The Abbey Grange |
第19話 もう一つの顔/The Man with the Twisted Lip |
第20話 六つのナポレオン/The Six Napoleons |
第4シリーズ/The Return of Sherlock Holmes |
第21話 四人の署名/The Sign of Four(2時間スペシャル) |
第22(23)話 悪魔の足/The Devil’s Foot |
第23(22)話 銀星号事件/Silver Blaze |
第24話 ウィステリア荘/Wisteria Lodge |
第25話 ブルース・パーティントン設計書/The Bruce-Partington Plans |
第26話 バスカビル家の犬/The Hound of the Baskervilles(2時間スペシャル) |
第5シリーズ/The Casebook of Sherlock Holmes |
第27話 レディ・フランシスの失踪/The Disappearance of Lady Frances Carfax |
第28(29)話 ソア橋のなぞ/The Problem of Thor Bridge |
第29(30)話 ショスコム荘/Shoscombe Old Place |
第30(28)話 ボスコム渓谷の惨劇/The Boscombe Valley Mystery |
第31話 高名の依頼人/The Illustrious Client |
第32話 這う人/The Creeping Man |
2時間スペシャルシリーズ |
第33(34)話 犯人は二人/The Master Blackmailer |
第34(33)話 サセックスの吸血鬼/The Last Vampyre |
第35話 未婚の貴族/The Eligible Bachelor |
原作「独身の貴族(別題:『花嫁失踪事件』)」を元にした一作。 |
第6シリーズ/The Memoirs of Sherlock Holmes |
第36話 三破風館/The Three Gables |
第37話 瀕死の探偵/The Dying Detective |
第38(40)話 金縁の鼻眼鏡/The Golden Pince-Nez |
第39(38)話 赤い輪/The Red Circle |
第40(41)話 マザランの宝石/The Mazarin Stone (with The Three Garridebs) |
第41(39)話 ボール箱/The Cardboard Box |
BBC版 シャーロック(2010年~2017年)
全4シーズン+特別編(全13話)
ホームズのネタを現代版に書き直した作品。
制作者側がとことんこだわり抜いている所が随所に観られ、13話の中から元ネタを探すのが面白かったシリーズです。
ベネディクト・カンバーバッチ版のホームズは斬新な感じがしましたが、原作の設定を踏襲していたのです。
高身長でサイコパスである事が、おおむね好評でした。
シャーロック(英国配信日) | |
1 | ピンク色の研究(2010/07/25) |
・緋色の研究 | |
2 | 死を呼ぶ暗号(2010/08/01) |
・恐怖の谷 | |
・踊る人形 | |
3 | 大いなるゲーム(2010/08/08) |
・ブルースパーティントン設計書 | |
4 | ベルグレービアの醜聞(2012/01/01) |
・ボヘミアの醜聞 | |
5 | バスカヴィルの犬(2018/01/08) |
・バスカヴィル家の犬 | |
・悪魔の足 | |
6 | ライヘンバッハ・ヒーロー(2012/01/15) |
・最後の事件 | |
・犯人は二人 | |
7 | 空の霊柩車(2014/01/01) |
・空き家の冒険 | |
8 | 三の兆候(2014/01/12) |
・四つの署名 | |
9 | 最後の誓い(2014/01/12) |
・最後の挨拶 | |
・犯人は二人 | |
・唇のねじれた男 | |
10 | 忌まわしき花嫁(2016/01/01) |
・マスグレーヴ家の儀式 | |
11 | 六つのサッチャー(2017/01/01) |
・六つのナポレオン | |
12 | 臥せる探偵(201/01/18) |
・瀕死の探偵 | |
13 | 最後の問題(2017/01/15) |
・マスグレーヴ家の儀式 | |
・グロリア・スコット号 | |
・3人ガリデブ |
元ネタ探しがとても楽しかったシリーズです
名探偵ホームズ(1984年)
全26話。
日本のアニメでホームズが「犬」であるという奇抜な設定だったのですが、脚本が常に面白くて高視聴率だったシリーズです。
原作のホームズとはかなりかけ離れていた感じがするのですが、必ず元ネタがありました。
今も根強いファンが多いはその辺に理由がありそうです。
実はジブリの宮崎駿監督が手掛けた作品が6作品あります。
宮崎駿監督作品はテレビ放送もされましたが、劇場公開もされました。
宮崎駿 関連作品
第3話 小さなマーサの大事件!?
第4話 ミセス・ハドソン人質事件
第5話 青い紅玉(ルビー)
第9話 海底の財宝
第10話 ドーバー海峡の大空中戦!
第11話 ねらわれた巨大貯金箱
ジブリの宮崎駿監督による作品
ホームズ原作とは大きな改変がありますが、面白かったです。