カラフルな魔女〜角野栄子の物語が生まれる暮らし「深川センチメンタルジャーニー」

記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク
「深川センチメンタルジャーニー」 - カラフルな魔女〜角野栄子の物語が生まれる暮らし
...
カラフルな魔女〜角野栄子の物語が生まれる暮らし
「深川センチメンタルジャーニー」
初回放送日: 2022年10月13日

角野栄子さん

角野栄子さん。
「姉の顔を見ると姉がすごいシワなのよ。『ああ、私もそうなんだきっと』って思うわけ」
カットしておいてくださいね。と言ったシーンをいきなり入れられていました。
年齢を素敵に重ねた角野栄子さんも年齢を感じる事も多くなったそう。
87歳。
「来年は8歳が二つ」と言います。
88歳をおしゃれな言い方です。
この前は「7歳が二つだったのに」
時の速さを感じられているようです。

深川へ

今回は鎌倉の自宅から東京に遠征しようというお話です。
チョコレートとバナナをもってスタートです。
生まれ故郷の深川による旅です。

好奇心もなくならないそうです。

深川不動尊の参道はご両親に手を引かれて何度も訪れた場所です。
きんつばを見つけた角野さん。
甘いものを買ってもらった思い出とともに歩みます。

歳のせいか、
物を書くようになったせいか、
生まれた深川を
懐かしむようになった。
二十年ほど前、
仕事の打ち合わせの後、
一人思い立って、門前仲町に向かった。
参道にはかつて見た事のある、
「きんつば屋さん」
「お弁当屋さん」
「象牙細工屋さん」があるではないか。
1軒1軒覗いて歩く。
胸が妙にざわついてくる。
こんな空気の中を、
小さい私は父や母と歩いたに違いない。
「今」が、過ぎた時を引き寄せる。
私の気持ちは久しぶりに現在進行形になっていた。

「もっと、ここに来よう」

この深川で泣く子供に向かって「江戸っ子でしょ?泣くのを辞めなさい!」とお母さんとみられる方が叱っていたそうです。
その光景を見てとても嬉しかったそうです。
この現代社会に下町文化が根付いているのですね。

深川で散策していると幸せな子供の頃の事を思い出します。

5歳でお母様を亡くし、その後戦争で家も失った角野さんは決して良い事ばかりではなかったはずなのですが、語られるのは幸せな記憶ばかりです。
ここでお人柄を感じます。

住所を頼りに生家があったと思われる場所を訪れますが、面影すらありません。
生家が質屋だったためにお客様から預かった鎧などがあり、少し暗い感じがあったそうです。
でも、その鎧を陰にしてかくれんぼをした想い出をお話します。
影も形もないから心の引っ掛かりもないと笑顔で言われます。

ランチは洋食屋さん。
そこで幼い頃、お姉さんがシューマイが好きだから「シューマイ」を頼んだそうです。
今も仲の良いお姉さんに「あの時、他のものが食べたかったのに」と言うそうです。

自伝的な作品を発表

戦争を書くのはとても難しい。
どうしても主義主張っていうのが入ってくる。

戦争は勿論反対
でも、そういう事を書きたかったんじゃなくて
10歳の女の子の視点から戦争を書きたかった。
自分自身がその時(戦争の時)10歳だったから。

トンネルの森は文庫版は新装丁で再発売
水彩画が美しい片山若子さんです
最初に出たトンネルの森
大きな文字で読みたい方はこちらをどうぞ
心を込めて靴を修繕するタスケさん
戦争が激化する中、兵隊さんに取られてしましました
それまでの幸せな時間と奪われてしまった時間のお話です

「イコ トラベリング1948-」

外国語の先生の発音の良さに驚きつつも、日本人は英語を話しても習ってもいけなかったはず、この人は何故、こんな事が出来るのか?
それを「ずるい」と思った主人公。
もう、ややこしい事を考えるのを辞めて、うきうきする方を選んだ主人公。
これは若い時にブラジルに渡航した自分自身を投影したに違いありません。

戦時中は自分が何かになりたいとか、こうしたいとか全然思えない世界。
その日の暮らしで精いっぱいの日々。
これから何か始まるかなんてとても思えない。
そんな女の子を書きたかったそうです。

4回も草稿を手直したという角野さん。
20歳までの自分を書いたけれど、そんなに変わっていないなと思われたそうです。
この頃と今とが…

2年越しで取り組んできた「イコ トラベリング1948-」装丁も素敵です。

比較的一生懸命生きて来た。という角野さん。
コツコツ生きていく。

年下のお友達も多いそうです。
「私より前に死なないで」と言えば
「いくつまで生きるつもりなの?」と言われるそう。
またそれすら楽し気な角野さん。
 

グレース
グレース

好奇心全開!全力のトラベリングはまだまだ続いていきそうです。
そう結ばれて終わります。

近刊一覧

グレース
グレース

近作はムック本やインタビュー本が多く刊行されています。
どれも明るくて優しい角野栄子さんのものになっています。
ムック本は買い逃すとなかなか購入出来ないので手に入るうちにどうぞ。

丸ごと1冊が角野栄子さん
すごく素敵な笑顔です
今まで創作に関わった方々の
こぼれ話が満載です
何と角野栄子さんの半生が映画化されます
この本は事実上の原作本???
表紙の角野栄子さんが「カラフルな魔女」のそのままです
幼い頃のご両親のお話
ブラジル時代の思い出
紀伊國屋書店で働いていた時代もあったとか!
「芸術は爆発だ!」の岡本太郎さんとの遭遇記まで!
エッセイ集が何と全ページカラーです
何ともかわいらしい表紙です

魔女の宅急便