星 新一 KADOKAWA 2007年06月23日頃
内容(ドラマに準拠します)
原作は「ブルギさん」
ドラマに準拠した話で行きます。
うだつの上がらないある男が酒場で「ブルギさん」になりませんかと声をかけられバッジを渡されます。
その場の酒代を奢られた男は特に何も考えずにバッジを受け取ります。
このバッジを付けていれば、良い事ばかりが起きました。
また、奢られます。
女性に声をかけられて思い通りになります。
少し老人に親切にしたらお礼をもらえます。
今までうまくいかなかった会社の営業も大口の取引をしてもらえます。
暴漢に遭ったら命がけで助けてくれる人がいます。
こんな良い事ばかりが起きていて男は疑う事もなく、良い事を享受し続けます。
2か月ほどたったある日、ある宗教団体の本部に連れていかれました。
そこには、男に尽くした人たちが祈っていました。
そして、盃に入ったものを飲んだ瞬間、男は倒れてしまいます。
89年前に出来たこの宗教は1年ずつ、この犠牲者を出してきたのです。
男が享受したのは2か月でしたが、最初に酒場でバッジを渡した男が逃れるためにこの男にブルギさんと言う生贄になることをこの男に託したのです。
そして、この男は「まだ2か月しか…」とも言えず気が遠のいてしまいます。
ここで物語は終わります。
感想
星新一先生の作品はこうやって読者に後の事を想像させるという形で終わるものも多くあります。
この作品は人気があって何度かメディア化されています。
このブルギさんもある宗教がブルギさんにこの世の快楽を信者たちによって達成させるものの、すべての罪をブルギさんに被せて生贄にするという恐ろしい話です。
最初にブルギさんだった人からバッジを受け取りますが、ちょうど1年目にブルギさんだった人がすべての罪をかぶるのでおそらく10か月は良い思いをしたであろう男にバッジを渡した「前ブルギさん」が一番いい思いをしたであろう事は想像に難くありません。
原作
地球から来た男に収録。
この本の装丁もとても綺麗です。
私も持っています。
星 新一 KADOKAWA 2007年06月23日頃
内部リンク
著作リスト
グレース
星新一の著作はとても多く今もたくさん発行されています。
新潮文庫、角川文庫の一部をピックアップしています。
もちろん、これ以外にもたくさんあります。
新潮文庫
ボッコちゃん
ようこそ地球さん
気まぐれ指数
ほら男爵 現代の冒険
ボンボンと悪夢
悪魔のいる天国
おのぞみの結末
マイ国家
妖精配給会社
宇宙のあいさつ
午後の恐竜
白い服の男
夢魔の標的
妄想銀行
ブランコのむこうで
おせっかいな神々
にぎやかな部屋
ひとにぎりの未来
だれかさんの悪夢
未来いそっぷ
さまざまな迷路
かぼちゃの馬車
できそこない博物館
エヌ氏の遊園地
盗賊会社
ノックの音が
夜のかくれんぼ
おみそれ社会
たくさんのタブー
なりそこない王子
どこかの事件
安全のカード
ご依頼の件
ありふれた手法
凶夢など30
どんぐり民話館
これからの出来事
つねならぬ話
天国からの道
ふしぎな夢
つぎはぎプラネット
進化した猿たち
角川文庫
きまぐれロボット
星 新一/角川書店装丁室 KADOKAWA 2006年01月25日頃
ちぐはぐな部品
星 新一/片山 若子/角川書店装丁室 都甲玲子 KADOKAWA 2006年06月24日頃
宇宙の声
星 新一/片山 若子/角川書店装丁室 都甲玲子 KADOKAWA 2006年06月24日頃
地球から来た男
星 新一 KADOKAWA 2007年06月23日頃
おかしな先祖
星 新一 KADOKAWA 2008年01月25日頃
ごたごた気流
星 新一 KADOKAWA 2007年09月22日頃
竹取物語
星 新一 KADOKAWA 2008年07月25日頃
声の網
星 新一/角川書店装丁室 KADOKAWA 2006年01月25日頃
城のなかの人
星 新一 KADOKAWA 2008年11月22日頃
きまぐれ星のメモ
星 新一 KADOKAWA 2012年11月22日頃
きまぐれ博物誌
星 新一 KADOKAWA 2012年12月25日頃
きまぐれ体験紀行
星 新一 KADOKAWA 2019年01月24日頃
きまぐれエトセトラ
星 新一 KADOKAWA 2019年11月21日
あれこれ好奇心
星 新一 KADOKAWA 2020年01月23日
きまぐれ学問所
星 新一 KADOKAWA 2020年04月24日
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